海遊館かいゆうかん

大阪メトロ中央線大阪港駅から徒歩約5分、大阪湾に面する「天保山ハーバービレッジ*」に立地する国内有数の水族館。世界最大の海洋である太平洋と、その周辺海域にみられる自然環境を忠実に再現し、約620種・30,000点の生物を飼育・展示する。
 開発に際して、いまでは各地の水族館に普及したアクリルパネルの水槽を導入、ジンベエザメが泳ぐ巨大な「太平洋」水槽を配置し、迫力ある展示空間を創造した。展示に際しては「地球とそこに生きるすべての生き物は、互いに作用しあう、ひとつの生命体である」との考えに基づき、火山と生物の関係性に着目し、太平洋を囲む環太平洋火山帯(リング・オブ・ファイア)の活発な活動が、多様な生物が生息する環太平洋生命帯(リング・オブ・ライフ)を生み出している環境を再現。来館者は地上8階の「日本の森」を出発点に、「モンタレー湾」(アメリカ)、「エクアドル熱帯雨林」「南極大陸」「グレート・バリア・リーフ」(オーストラリア)など、環太平洋火山帯に含まれる各地域の生物や環境を展示する水槽をたどりながら、地上3階に向かう動線となっている。
 建物の外観は、海の豊かさ、火山、空をそれぞれ表現した印象的な3色に塗り分けられ、「天保山ハーバービレッジ」のシンボルにもなっている。
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みどころ

館内で最大の「太平洋」水槽(長さ34m、深さ9m、水量5,400t)は必見。ジンベエザメやイトマキエイのほか、アジの仲間では最大のロウニンアジ、大きな群れを形成するグルクマなど多様な生物も観察でき、太平洋の豊かな生態を実感できる。現在、国内最大の「沖縄美ら海水族館」にある「黒潮の海」水槽(水量7,500t)が2002(平成14)年に登場するまで圧倒的な規模を誇り、各地の水族館が巨大水槽導入に至るきっかけをつくった。
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補足情報

*天保山ハーバービレッジ:大阪港におけるウォーターフロント整備の一環として、1990(平成2)年に開業した複合レジャー施設。「海遊館」のほか、大型商業施設「天保山マーケットプレース」、高さ112.5mの「天保山大観覧車」、「ホテルシーガルてんぽーざん大阪」などがある。また、「海遊館」そばにある「海遊館 西はとば」から、大阪港を遊覧する観光船「サンタマリア」や、安治川対岸の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の玄関口、ユニバーサルシティポートとの間を往復するシャトル船「キャプテンライン」が発着する。
関連リンク 株式会社海遊館(WEBサイト)
参考文献 株式会社海遊館(WEBサイト)
大阪観光局(WEBサイト)
近鉄グループホールディングス株式会社(WEBサイト)
「レジャーランド&レクパーク総覧」綜合ユニコム

2025年03月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。