浜松市楽器博物館はままつしがっきはくぶつかん

JR東海道本線・東海道新幹線浜松駅北口から東へ約500mのところにある。浜松市は世界的な楽器メーカーを含め200社以上の楽器関連会社が集まり、ピアノ、電子オルガンや電子ピアノ、管楽器、ギター、ハーモニカなど様々な楽器が生産されている。
 このことから、浜松市が「音楽のまちづくり」の一環として1995(平成7)年に設立した市立の博物館である。世界全域の楽器と楽器に関する資料の収集・保存と調査・研究を行うとともに、常設展・企画展などの展示運営、レクチャーコンサートなどの演奏会や啓蒙活動を行っている。
 収蔵品は、楽器実物資料3,300点(ヨーロッパ1,750点、アジア630点、オセアニア160点、アフリカ230点、アメリカ200点、日本330点)、楽譜・絵画・彫刻等楽器外資料150点、和書・洋書等図書資料12,000点、CD・ビデオテープ等視聴覚資料2,200点などである。 
 そのうち、常設展では、1,500点を地域別、種類別、年代別に展示しており、第1展示室ではアジアと日本の楽器、第2展示室ではオセアニアとアフリカ、アメリカ、ヨーロッパの楽器、第3展示室ではヨーロッパの鍵盤楽器、第4展示室では国産洋楽器と電子楽器が展示されている。1階入口脇にはミュージアムショップ*1もある。
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みどころ

浜松市楽器博物館は、近現代音楽の中心となったヨーロッパの楽器のみならず、「竹笛からピアノまですべての楽器は文化として同じ価値を持つ」という観点から、アジア、アフリカなど他の地域の楽器も丹念に収集しており、極めて幅広い楽器の実物が展示されている。
 また、第2展示室にはコンサートなどに使う天空ホール、第4展示室には自由に楽器や音具が演奏できる体験ルームが併設されており、「みる」展示以外にも、ヘッドフォンやイヤホンガイドなどの「きく」展示、 体験ルーム「ふれる」展示も充実し、コンサートやガイドツアー(毎週日曜日)なども開催されている。
 なお、浜松周辺の楽器メーカーも工場見学*2などを行っているので、製造工程などに興味ある場合は立ち寄ってみるのもよいだろう。
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補足情報

*1 ミュージアムショップ:浜松市博物館制作のコレクションシリーズのCDやDVDなどが販売されているほか、楽器や鍵盤、音楽記号をモチーフとした雑貨類もある。
*2 工場見学:ヤマハでは、浜松の本社に製品開発の歴史などを展示する企業ミュージアム「イノベーションロード」があり、掛川工場ではピアノの工場見学ができる。カワイでは磐田市の竜洋工場でグランドピアノ工場の見学が可能。その他の楽器メーカーでも工場、工房見学を実施しているところもある。現在、見学規制や予約制としている場合があるので、必ず事前に確認をする必要がある。
関連リンク 浜松市楽器博物館(WEBサイト)
参考文献 浜松市楽器博物館(WEBサイト)
浜松市(WEBサイト)

2023年10月現在

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