湯の丸高原レンゲツツジ群落ゆのまるこうげんれんげつつじぐんらく

湯ノ丸山の地蔵峠付近標高1,600~2,100m前後とその山麓の高原に、6月下旬約60万株のレンゲツツジが開花する。レンゲツツジは群馬県の県花である。
 この群落は明治時代に始まった牛の放牧により、湯の丸地域が草原化してできたといわれる。牛はレンゲツツジを食べないため、草原一面がレンゲツツジの花畑になったという。1956(昭和31)年、国指定天然記念物に指定された。面積272haの日本最大級のレンゲツツジ群落である。
 群落は群馬県側に広がるが、スキー場や宿泊施設、休憩施設の多い長野県東御市では、6月下旬にツツジ祭りが開催される。
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みどころ

湯ノ丸山東斜面がスキー場で、かつ高い樹木のない草原の中、6月下旬一面に咲くレンゲツツジは見事である。開花時期に湯の丸スキー場経由で、湯ノ丸山山頂に至る登山は快適なルートである。また、8月下旬から9月上旬にかけて、湯ノ丸山の高山植物イワインチンの黄色くかわいい花の群落も見事である。
 レンゲツツジやイワインチンの地元の人たちによる保護育成活動に頭が下がる。(林 清)