穗髙神社ほたかじんじゃ

安曇族*の祖神を奉斉した神社で、本宮を安曇野市穂高に、奥宮を上高地の明神池の畔に、嶺宮を奥穂高岳頂上に祭っている。本宮は、深い杉林に囲まれて拝殿が立ち、その奥に3棟の本殿が横に立ち並ぶ。日本アルプスの総鎮守として、また交通安全の守神として信仰を集める。20年ごとに大遷宮、その間に2度の小遷宮が行われ、この折に催される遷宮祭 人形飾り物展は盛大を極める。境内には御船会館があり、御船祭で使用される御船のほか、穂高人形飾物、古文書、宝物などを展示する。
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みどころ

本殿は中殿、右殿、左殿の3殿が横に並び、本殿右の若宮とともに一間社流造(いっけんしゃながれづくり)*であり荘厳な姿を見せている。
 穗髙神社の三殿あるご本殿一殿を二十年毎に造り替える式年遷宮祭を五百年以上の前より齋行していて、2022(令和4)年には御遷宮祭が斎行される予定である。
 穗髙神社境内の神楽殿の横には、「孝養杉」といわれる、樹齢は500年を越える杉の大木がある。(林 清)
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補足情報

*安曇族:綿津見神(海神)を祖神とする古代の有力な海上氏族。その一派がこの地に定着し、平安時代には安曇平に広い勢力をもったと思われるが、末期に衰退。
*一間社流造:流造とは、屋根が反り屋根が前に曲線形に長く伸びて向拝(こうはい、庇)となったもの。全国で最も多い神社本殿形式である。桁行の柱間が一間なので一間社流造という。
関連リンク 穗髙神社(WEBサイト)
参考文献 穗髙神社(WEBサイト)
「長野県の歴史散歩」出川出版社

2022年09月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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