輪島の朝市わじまのあさいち

輪島の市の起源については明確ではないが、平安時代もしくは室町時代期には輪島で市が開催されていたのではないかといわれ、1000年以上の歴史があるとされる。現在のように毎日、市が立つようになったのは明治時代からで、午前8時を過ぎると、通称「朝市通り」と呼ばれる河井町本町通り商店街の道路両側に、約350mにわたって約160の露店が並ぶ。輪島塗専門店や飲食店など商店街の既存ショップも営業しており、併せて買物を楽しむことが出来る。露店では朝どれの鮮魚や野菜のほか、一夜干しや漬物、手づくりの民芸品などが販売されている。露店の売り手はほとんどが地元の女性たちだが、営業するためには朝市組合に加入しなくてはならず、店先に自分のフルネームが書かれてる看板を見えるところに付けておかないといけない。この営業権は先祖代々引き継がれているものもある。平成のはじめ300名以上いた組合員は、高齢化に伴い現在は200名余りとなっている。そのような中でも組合は、新規組合員の募集に努力している。
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みどころ

「売り手のほとんどが女性で、野菜などは近所の農家のおばちゃん、新鮮な魚介類は漁師町の女性たちが売りに出ます。元気な女性たちの「買うてくだぁー」の呼び声から始まる朝市は活気に満ちあふれています。ここで売られるものに「値札」はあまり付いておらず、値段は交渉次第。地元の人との会話を楽しみながら値切りをするのも朝市の醍醐味です。「えがらまんじゅう」や「いしるせんべい」など朝市名物を食べ歩きするのも楽しみの一つです。」(ほっと石川旅ネット)とされている。
 朝市は、多くの地元の人に利用されていたが、ライフスタイル変化や地域における大型店進出・農産物直売所の整備などにより、今では観光客の比率が多くなって、市民の台所としての「買う朝市」から観光名所としての「観る朝市」へと変化が著しくなってきた。こうした変化に対応して、朝市組合は地域文化としての朝市を持続的に継承する取り組みを行っている。なお、朝市が開かれる本町商店街には、輪島漆器やお土産・雑貨、菓子・飲食などの店が並び、朝市と合わせて賑わいをみせている。
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補足情報

*日本三大朝市:朝市は日本全国各地で開催されているが、それらの中で歴史的に古くから行われ、よく知られているものをいう。輪島のほかに千葉県勝浦、佐賀県呼子で行われている朝市が「三大朝市」としているが、岐阜県高山の朝市を入れる説もある。
関連リンク 輪島朝市(WEBサイト)
参考文献 輪島朝市(WEBサイト)
ほっと石川旅ねっと(公益社団法人石川県観光連盟)(WEBサイト)
『図説 輪島の歴史』輪島市
『石川県の歴史散歩』 石川県の歴史散歩編集委員会=編 山川出版社

2023年08月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。