五頭温泉郷(出湯温泉、今板温泉、村杉温泉)ごずおんせんごう

五頭・菱ヶ岳西麓にあり、旧笹神村の出湯・今板・村杉の三温泉を称して五頭温泉郷という。ゆっくりと保養する人のほかに、周辺の瓢湖、五頭山、ゴルフ場などの基地として利用されている。
 北にある出湯温泉*は、弘法大師が錫杖で地面を突いたところ湧出したと伝えられる。五頭山華報寺の門前町と発達した温泉で、華報寺が名実ともにこの温泉の中心。華報寺の境内には寺湯の伝統を伝える共同浴場がある。
 出湯の南2kmにある今板温泉*は山の麓に自噴していた源泉を整備し1913(大正2)年に開湯した。杉木立に囲まれた1軒宿の閑静な温泉地。
 村杉温泉*は今板温泉の南1km。1335(建武2)年薬師堂の境内から湧出したと言われる。湯はいまでも足湯のとなりの湯坪から湧出している。1914(大正3)年の分析で、多量のラジウムが含まれているのがわかってから、名湯として知られ発展した。子宝の湯としても知られる。
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みどころ

山のふところに抱かれた静かな温泉地。単純泉とラジウム温泉を、3つの共同浴場と足湯で楽しむことができる。村杉温泉は新潟の奥座敷にもなっている、一方で今板温泉はいまなお1軒宿で静か。出湯温泉には4軒の旅館があり、中に昭和初期の木造3階建ての国登録有形文化財の旅館もあり、秘湯を感じさせる。(溝尾 良隆)
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補足情報

*出湯温泉:共同浴場は単純泉、39~42度、旅館はラジウム泉、18.1度。
*今板温泉:ラジウム温泉、18.8度。
*村杉温泉:ラジウム温泉、25.2度。
関連リンク 五頭温泉郷旅館協同組合(WEBサイト)
参考文献 五頭温泉郷旅館協同組合(WEBサイト)
あ!あれも阿賀野!(阿賀市観光協会)(WEBサイト)
野口冬人著『全国温泉大事典』旅行読売出版社、1997年12月
『全国温泉案内 西日本編』実業之日本社

2022年06月現在

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