銭洗弁財天(宇賀福神社)ぜにあらいべんざいてん(うがふくじんじゃ)

源氏山の西方、佐助ガ谷にある。三方を岩に囲まれた狭い境内に、社殿・社務所・茶店・奉納鳥居が並び、社殿脇の洞窟、奥宮に鎌倉五名水*の一つの銭洗水が湧き出ている。この清水で銭を洗うと倍になるという信仰で、広く人々に親しまれている。
 社伝によれば、この霊水の発見は、1185(文治元)年、源頼朝の夢枕に現れた隠れ里の主、宇賀福神のお告げによるとされ、銭と結びついた信仰は執権北条時頼のころから広まったという。本宮の裏手、左に上之水神、右に下之水神を祀る社がある。
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みどころ

北条の時代からの信仰が現在もなお続いており、備え付けのザルに金を入れて洗う参詣者があとを絶たない。ユニークな参拝方法もおもしろいが、洞窟から湧き出る湧水、岩に囲まれたひっそりとした空間そのものも趣があり、この場所に不思議な力が宿ると考えられたことにも合点がいく。(溝尾 良隆)
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補足情報

*鎌倉五名水:梶原太刀洗水(朝比奈切通し)、金竜水(建長寺前、現在なし)、甘露水(浄智寺前)、銭洗水(銭洗弁天)、日蓮乞水(名越切通し)の五つの涌水をいう。
関連リンク 鎌倉観光公式ガイド(公益社団法人鎌倉市観光協会)(WEBサイト)
参考文献 鎌倉観光公式ガイド(公益社団法人鎌倉市観光協会)(WEBサイト)

2020年04月現在

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