山下公園やましたこうえん

横浜港に面して大桟橋入口から山下埠頭まで長さ約700mにわたって広がる、面積約7万4,000m2の臨海公園。関東大震災復興事業の一環として、被災地の瓦礫や焼土を埋め立てて長方形に整地したもので、1930(昭和5)年に開園した。臨海公園としては日本初ともいわれる。
 公園の東側には氷川丸が係留されている。氷川丸は日本郵船が建造した貨客船で、1930(昭和5)年から1960(昭和35)年まで、北米航路の定期船として「北太平洋の女王」の愛称で活躍してきた。太平洋戦争前は、皇族や喜劇王チャップリンなど著名人も多数乗船した。戦時中は軍に徴用され病院船となり、3度にわたり触雷を受けたが、日本郵船の大型船では唯一沈没を免れた。現在は山下公園に係留され一般公開されている。2016年(平成20)年に重要文化財に指定。
 広い園内には、横浜市の姉妹都市であるサンディエゴから贈られた「水の守護神」、関東大震災の追悼のため在日インド人協会から贈られたインド水塔、童謡「赤い靴」に登場する女の子をモチーフとした「赤い靴はいてた女の子像」等のモニュメント、バラをはじめ年間通してさまざまな花々が楽しめる未来のバラ園、階段の中央を流れる水の階段等、様々なスポットがある。
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みどころ

横浜港に面して広がる公園は、開放感にあふれている。青々とした芝生に寝転がったり、海に向かって並んだベンチに腰掛けたりして、市民も観光客も思い思いの時間を過ごしている。
 氷川丸は横浜港が国内外の人びとでにぎわい、国際色豊かであった時代を今に伝える生き証人である。横浜港の歴史に思いをはせつつ、港町ならではの開放感を存分に味わいたい。(門脇 茉海)
関連リンク 横浜市(WEBサイト)
参考文献 横浜市(WEBサイト)
日本郵船氷川丸(WEBサイト)

2020年04月現在

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