銚子の醤油づくり関連施設群ちょうしのしょうゆづくりかんれんしせつぐん

銚子の醤油づくりは、江戸時代に本格的に始まった。1616(元和2)年に、三代目田中玄蕃(たなかげんば)*が醤油造りを開始した。一方、紀州(和歌山県)出身の初代濱口儀兵衛(はまぐちぎへえ)は、1645(正保2)年に湯浅で行われていた醤油造りの技法を銚子に持ち込み、醤油造りを始めた。
 黒潮(暖流)と親潮(寒流)が沖合でぶつかる銚子は、夏は冷涼、冬は温暖であり、湿度も高いため、醤油造りに欠かせない麹菌などの微生物が働くうえで最適な環境である。そのうえ、水運にも恵まれており、利根川と江戸川を介して江戸との間で製品や原料を運ぶことができた。このような背景もあり、銚子での醤油造りは盛んになっていった。
 現在も、この地で作られた醤油は、全国で販売されている。
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みどころ

醤油醸造は、漁業と並ぶ銚子市の主要産業である。ヒゲタ醤油、ヤマサ醤油とも工場見学を受け入れており、醤油づくりの歴史から作り方まで詳しく学ぶことができる。また、工場内を歩くだけで、醤油や大豆など原材料の香りを感じることができる。
 工場の中には近代的な設備が導入される一方で、昔ながらの建物や煉瓦蔵なども残されているので、街中を歩きながらそれらを眺めつつ、醤油造りの歴史の深さを感じたい。(牧野 博明)
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補足情報

*三代目田中玄蕃はヒゲタ醤油株式会社の創業者、初代濱口儀兵衛はヤマサ醤油株式会社の創業者である。
関連リンク 一般社団法人銚子市観光協会(WEBサイト)
参考文献 一般社団法人銚子市観光協会(WEBサイト)
ヒゲタ醤油株式会社(WEBサイト)
ヤマサ醤油株式会社(WEBサイト)
ヒゲタしょうゆ工場見学のしおり
パンフレット「ヤマサ醤油工場見学案内」

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。