榛名神社はるなじんじゃ

榛名湖南西約2kmの榛名山中腹にある。延喜式内社で創立は用明天皇(585~587年)のころと伝わる古社。修験者の霊地として古くから榛名山信仰の参詣者を集め栄え、中世以降は神仏習合し満行宮とも称して、上野寛永寺の管理下に繁栄を極めた。
 境内は約15万m2、老杉・奇岩・渓流に囲まれて山気に満ち、社殿は屹立する巨岩の間に嵌め込むように配置されている。1806(文化3)年再建の本社は権現造*で、背後の御姿岩と呼ばれる巨岩に接続して造営され、岩窟内に御神体を祀っている。本社の手前には神仏習合時代の名残りをとどめる木造丹塗の三重塔、天然記念物の矢立杉*などがある。
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みどころ

本社・幣殿・拝殿は1806(文化3)年に建てられた権現造の建物で、御姿岩の前面に接して建てられた珍しい構造。御姿岩内の洞窟を神聖な本殿として、ご神体が祀られている。この御姿岩の迫力と美しい色彩の本殿の組合せのバランスが見どころ。長い参道と途中に点在する水琴窟、三重塔や萬年泉など見どころも多く、杉木立の深い緑が重厚さを醸し出している。
 榛名神社の入口である隋神門の門前には、独特の風景の宿坊や土産物店が点在し、情緒あふれる町並みとなっている。(林 清)
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補足情報

*権現造:桃山時代に起こった建築様式。本殿と拝殿を板敷の石間でつなぎ、一連の建物としたもの。そのため外部内部構造とも複雑になっている。
*矢立杉:榛名神社境内にあり、目通り幹囲9.5m、地上9mのところで2支幹に分かれ、2株が合体したように見える。高さ55m、樹齢推定600年。
関連リンク 榛名神社(WEBサイト)
参考文献 榛名神社(WEBサイト)
パンフレット「榛名神社」(社家町活性化委員会)

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。