丸沼・菅沼まるぬま・すげぬま

沼田市からの国道120号線、金精峠トンネル手前約1kmの間に2つ並ぶ湖沼。金精峠側が菅沼で下流に丸沼がある。2つの湖沼は日光白根山の溶岩による堰止湖。
 1931(昭和6)年、丸沼と下流の大尻沼との間に東京電力のダムが造られ、丸沼は水位が28m上昇したので、南北1.2km、東西500m、面積0.45km2と広くなった。満水時の標高1,428m、水深50m。
 菅沼もそのダムの影響で水位が多少上下し、以前は水の透明度が19mもあったものが10m前後となっている。菅沼は湖岸線6.5km、面積0.63km2、満水時の湖面の標高1,731m、水深75m。上流から清水沼、弁天沼、北岐沼の三つのくびれを総称して菅沼とよばれている。この静かな沼のほとりに大規模なキャンプ場がある。「ニジマス」や「ブラウンマス」が放流され、ルアーやフライフィッシングも楽しめる。
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みどころ

菅沼は標高1,700mの高所に原生林に包まれてひっそりたたずみ、湖の色は吸い込まれそうな濃い群青色。湖水の透明度も2007(平成19)年度時点では本州一である。早朝や日没のころの美しさは格別である。
 丸沼も原生林で囲まれ、北岸には単純泉の一軒宿、丸沼温泉があり、幸田露伴の「対髑髏(たいどくろ)」の題材となるなど美しい景観。(林 清)

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