安の滝やすのたき

森吉山(標高1454m)の東南、標高900mの高原にある落差90mの2段構造の滝。安の滝は米代川に合流する阿仁川の支流、打当川にある8kmほど続く中ノ又渓谷の最深部にある。安の滝遊歩道入口へは、秋田内陸縦貫線阿仁マタギ駅から県道、林道を打当川に沿って約11km。林道にある安の滝入口の駐車場からの遊歩道*1は約2km。
 なお、林道は途中狭隘で未舗装区間もあるので運転は注意が必要。マタギの娘安子の悲恋物語*2が伝わる。例年11月中旬~5月下旬までは雪のため通行止めとなる。
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みどころ

2段の大岩壁から豪快に流れ落ちる滝は、新緑、紅葉の頃はとくに良い。上段、下段の向きが多少異なり、岩壁の凹凸による水の流れの変化と、周囲の木々が飾り込まれるので、滝全体に絶妙な変化を与え、壮美な景観を創り出している。上段の滝は見えなくなるものの滝壺近くまで降りられるが、滑りやすいので注意が必要。
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補足情報

*1 遊歩道:傾斜は比較的緩やかだが、足元が悪いところもあるので、トレッキング程度の足回りと装備を用意したい。
*2 「安の滝悲恋伝説」:享保の頃、18世紀初め、打当の奥に見崎金山が開かれると、各地から多くの若者が集まり、地元の娘も働いていた。そのなかで、山の掟では恋愛はご法度(禁止)だったが、実直な若者「久太郎」と気立ての良い「安(やす)」が恋に落ちてしまった。それを仲間に知られてしまい、「久太郎」は「安」に難が及ぶのを避けるため、「きっと迎えに来る」と友人に伝言を頼んで故郷に帰ったしまった。ところが、その伝言が「安」に伝わらないなか、「久太郎が法度を犯した罪でとらえられた」という噂を聞いた「安」は、中秋の満月の夜、千尋の滝へ身を投げたという。それ以来、この滝は「安の滝」と呼ばれるようになったという。
関連リンク 北秋田市(WEBサイト)
参考文献 北秋田市(WEBサイト)
美の国秋田桃源郷をゆく(秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会)(WEBサイト)

2025年09月現在

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