登米能とよまのう

歴史的建造物が多い中心街から、北西の方向約350mに、1996(平成8)年に登米能の他に「岡谷地南部神楽」や「とよま獅子」などの伝統芸能を伝承する拠点として、登米町伝統芸能伝承館「森舞台」がオープンした。森舞台は能舞台のほかに稽古場、能装束や能面等をはじめ登米能に関する資料を有する展示室を備えている。竹林とカエデに囲まれた森舞台は建築学会賞を受賞している(隈研吾設計)。
 200年以上の歴史を持ち、仙台藩一門の登米伊達家において、式楽として重んじられてきた能を受け継いでいる。県内で現在まで伝承されている能は他になく、とよま秋祭りの薪能には500名を超える人々が訪れる。演能は登米謡曲会(会員数は35名前後で推移)により、年を通しての練習と毎年6月と9月(秋祭りの宵祭り)に薪能として演目を変えて上演している。
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みどころ

200年以上の歴史をもつ、登米町民が演ずる能舞台である。舞台は腰板を使用していないので、演ずるものも見るものも、自然を感じる能になる。9月の薪能では、周囲が真っ暗のなか篝火の明るさで舞う能は、幻想的な雰囲気に包まれる。見る人には、屋外の席と畳の席(見所ーけんしょ)が用意される。