大徳寺(横山不動尊)
JR気仙沼線陸前横山駅の西方約500mにある。寺伝では、保元年間(1156~1159)年、南三陸町の水戸辺浜に百済から流れついた仏像を安置したのが始まりといわれ、3mほどもあるカツラ材の寄木造りの不動明王の胎内に5cmほどの純金の本尊、不動明王を安置する。本像の制作時期は平安時代まで遡ることができ、1997(平成9)年、国の重要文化財になった。当地は奥州藤原氏の統治下にあったことから、本像の制作には藤原氏が関わっている可能性が高い。うっそうと繁る津山杉の中に、仁王門、不動堂が堂々たる姿をみせる。
不動堂は1926(大正15)年に民家の火災により延焼、1928(昭和3)年に再建された。本堂の右手奥には、1766(明和3)年建立の青銅五重塔が立つ。塔の高さは約5.4mあり、青銅塔としては大型である。
境内とそれにつづく小川は、ウグイ*の生息地として、国の天然記念物に指定されている。
不動堂は1926(大正15)年に民家の火災により延焼、1928(昭和3)年に再建された。本堂の右手奥には、1766(明和3)年建立の青銅五重塔が立つ。塔の高さは約5.4mあり、青銅塔としては大型である。
境内とそれにつづく小川は、ウグイ*の生息地として、国の天然記念物に指定されている。

みどころ
本尊、青銅五重塔、ウグイは他では見られず特筆すべきものである。3mの大きな不動明王像の胎内にある純金の5cmの本尊は、12年に一度、酉年に開帳される。高さ5mを超える青銅製の五重塔は珍しく、その鋳造技術が高く評価されている。ウグイは村人を守ってくれる不動尊の「御使姫(おつかいひめ)」として、古くから厚い保護を受けている。不思議なことに、4~5月になると、池を離れ近くの川で産卵をし、秋頃ふたたび戻ってくる。

補足情報
*ウグイ:コイ科の魚でハヤ、または生殖期に腹側に赤い線が出ることから、アカハラとも呼ばれる。体長約30cmに達し、群遊して生活する。
関連リンク | 横山不動尊 曹洞宗大徳寺(WEBサイト) |
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参考文献 |
横山不動尊 曹洞宗大徳寺(WEBサイト) 『宮城県の歴史散歩』 宮城県高等学校社会科(地理歴史科・公民科)教育研究会歴史部会=編 山川出版社 寺域にある説明版 |
2025年07月現在
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