リアス・アーク美術館りあす・あーくびじゅつかん

JR気仙沼駅の南、車で約20分。1994(平成6)年に開館したリアス・アーク美術館は、主に東北・北海道の現代美術を紹介する公立美術館であるが、同時に地域の歴史・民俗資料を常設する博物館でもある。気仙沼市と南三陸町で構成する気仙沼・本吉地域広域行政事務組合が管理運営している。
 施設内容は圏域に内在する文化資源を見つめなおし、“食”を軸として歴史、民俗資料を公開する「方舟日記」、及び当館所縁の作家を中心に紹介する「収蔵美術作品展」を常設展示するアークギャラリー、「東日本大震災の記録と津波の災害史」と題し記録資料等を常設展示する企画展示室、同館企画展・巡回展・圏域住民の創作活動の発表等を行う圏域ギャラリー、住民の創作活動を支援するワークショップ、そして画像、映像資料を活用した講演会などを開催するハイビジョンギャラリーなどの複合的機能からなっている。
 なお、石山修武設計による建物は、1995(平成7)年に日本建築学会賞を受賞している。
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みどころ

2011(平成23)年の東日本大震災後、同館の学芸員は、1 まちの最後の姿を記録し、残すこと、 2 津波浸水、遡上の実態を調査し記録に残すこと、3 被害拡大に至った人間側の問題を明るみにすること、そして記録・調査を基に課題を解決していくことを目的に、気仙沼市、南三陸町における震災被害記録調査活動を実施。これらを中心に2013 (平成25)年から「東日本大震災の記録と津波の災害史」を新設展示し、高い評価を得て存在が世に知れ渡ることになった。同館の活動は、2015(平成27)年に地域創造大賞(総務大臣賞)を受賞している。展示されている震災と復興の記録は、圧倒的な力で訴えかけてくるものばかり。時間をかけてゆっくりと鑑賞したい。
関連リンク リアス・アーク美術館(WEBサイト)
参考文献 リアス・アーク美術館(WEBサイト)
気仙沼さ来てけらいん(気仙沼観光推進機構)(WEBサイト)

2023年07月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。