日和山公園ひよりやまこうえん

日和山*は石巻市内中心部、旧北上川の河口に位置する、石巻港や太平洋まで見渡せる丘陵地。頂上には、780(宝亀11)年創建と
伝わる鹿嶋御児神社がある。また、ここは中世後期には、東西約400m、南北約500mにかけて、奥州総奉行葛西氏の城域だったとも言われている。
 1689(元禄2)年には、松尾芭蕉と弟子の河合曾良が訪れ、ここから眺めた石巻の様子を記している*。江戸時代からサクラの名所としても知られ、現在は公園として整備されている。
#

みどころ

石巻市内が一望できる好展望地。東日本大震災から復興した石巻の町並みや、眼下には北上川の河口から広く太平洋まで視界が開け、天気の良い日は牡鹿半島や、遠く松島まで見ることができる。例年4月上旬から下旬には、約400本のサクラが見頃を迎え、ライトアップされる。
#

補足情報

*日和山:江戸時代、船の出航の日和を見たり、航路の目標にしたりする山に日和山と名付けた。全国には何十もの日和山がある。
*おくのほそ道:「終に路ふみたがえて、石の巻といふ湊に出。・・・数百の廻船入江につどひ、人家地をあらそひて、竈の煙立つゞけたり。」と石巻の繁栄ぶりを伝える。路を間違えて松島から石巻に来てしまったというが、本当かどうか、特別の目的があったのではないか、芭蕉はスパイ活動をしていたのではと、歴史上、文学上で問題となる、「おくのほそ道」の箇所である。同行者曾良の日記には、日和山からの眺めを「石ノ巻中、残らず見ゆ」とある。
関連リンク 石巻市(WEBサイト)
参考文献 石巻市(WEBサイト)
一般社団法人 石巻観光協会(WEBサイト)
『おくのほそ道』松尾芭蕉

2025年07月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。