輪王寺りんのうじ

北仙台駅から西へ約1km、寺屋敷の続く通りの一角にある。輪王寺は1441(嘉吉元)年、伊達氏当主十一代持宗が、福島県梁川に創建した。輪王寺の草創期は伊達氏の躍進の時期と重なり、伊達氏の居城は梁川以降、西山、米沢、会津、米沢、岩出山から仙台に変わったが、輪王寺もそれに合わせて転々とし、現在の地に移ったのは、1602(慶長7)年であった。これを史家は「輪王寺の六遷」と称する。以降、伊達氏の保護のもと、奥州における曹洞宗の一大叢林として、300余年の間「海東禅窟」(日本一の禅寺の意)の名をほしいままにした。元禄年間(1688~1704年)の造営だが、仁王門のみ残し1876(明治9)年に全焼した。以来、衰微に任せたままだった。
 1903(明治36)年から、特選された無外和尚は復興に取り組み、1915(大正4)年、現在の本堂と庫裡が完成した。1940 (昭和15)年に自然石による五重塔が、そして1981((昭和56)年には開山500回を記念して三重塔が建立された。参道の杉並木が地下の都市計画道路の工事によって伐採されることになり、あらたに参道を含め森造りに取り組んだ。市民が協力して5年間をかけて、62種類3万2,000 本を植樹し、1万8,000本の「輪宮の森」やあらたな参道が誕生した。
 なお本堂の裏手には池と築山を築き、3つの枯山水の石庭とツツジ・ボタン・アヤメが彩りを添える回遊式庭園がある。庭園は1903(明治36)年の復興の際に、ときの無外和尚が作庭。庭園の面積は3,500坪(約11,550m2)である。
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みどころ

小ぶりながら、3つの石庭が美しい。3石、5石で組まれたりしている。枯山水の石庭の石は、3・2・1・1の7石の組で出来上がっている。石庭では永続性を示す縁起の良い奇数が使われる。
 一方、池泉式庭園では秋のモミジが美しく、3月末から6月にかけてはサクラ、ツツジ、アヤメ、アジサイのそれぞれの花が楽しめる。