伊豆沼・内沼・蕪栗沼・化女沼の渡り鳥いずぬま・うちぬま・かぶくりぬま・けじょぬまのわたりどり

伊豆沼・内沼は、栗原市と登米市にまたがる県内最大の淡水湖沼で、毎年冬には2,000羽から3,000羽のオオハクチョウが飛来する日本一の越冬地である。マガンも伊豆沼・内沼を代表する冬の鳥で、毎年数万羽のマガンが越冬のため飛来する。
 伊豆沼・内沼は1985(昭和60)年9月に日本で2番目のラムサール条約湿地に登録された。その後、2005年に蕪栗沼(かぶくりぬま)、周辺水田が2008(平成20)年には化女沼(けじょぬま)が、登録湿地となった。
 蕪栗沼では周辺の水田も登録されており、冬にも田んぼに水を張って(「ふゆみずたんぼ」という)渡り鳥との共生をめざす、取り組みがされている。
 伊豆沼はJR東北本線新田駅下車、徒歩7分の距離にある。伊豆沼・内沼から、蕪栗沼まで車で約30分、化女沼まで約40分、蕪栗沼から化女沼まで約20分の距離にある。
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みどころ

マガンの飛び立ちは、日の出の20分くらいまえにピークを迎える。ねぐら入りは、日没後20分くらいにピークを迎える。現地で配布される地図には、ねぐら入りと飛び立ちの観察ポイントが明示されている。伊豆沼・内沼には、魚類や鳥類などが観察できるサンクチュアリセンターがある。鳥たちは、昼は水生植物のマコモなどを食べて過ごしているが、マガン数万羽のねぐら入りや飛び立ちは見るだけでも圧巻であるが、耳を聾(ろう)するような鳴き声・羽音は、実際に経験してみないとわからない。
 
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補足情報

*マガン:ガンの一種。翼長約40cm。背面は暗褐色、前額に白色部がある。くちばしは肉色。古くから「かり」として知られる。カムチャッカ半島の北チュコト地方から、4千kmの旅をしてこの地を訪れる。
*ヒシクイ:ガンの一種。マガンよりさらに大きい。体全体は黒褐色、尾羽の先端は白色。秋からカムチャッカ半島の西海岸から、化女沼などを目指して越冬する。