旧国鉄士幌線アーチ橋梁群きゅうこくてつしほろせんあーちきょうりょうぐん

上士幌町の市街地から糠平、十勝三股の山岳森林地帯を南北に貫く国道273号に並行して所々に見かける、かつての国鉄士幌線で使われたコンクリート造りのアーチ橋梁群。1987(昭和62)年に鉄路が廃止になり、現在は東大雪の開拓の歴史を伝える近代産業遺産として残されている。
 このうちタウシュベツ川橋梁(通称めがね橋)は、ダム(糠平湖)の水が少ない1月頃から凍結した湖面に姿を現わし、水位が上昇する5月頃から沈み始め、夏頃には湖底に沈む。季節によって姿が見え隠れするアーチ橋は日本でここだけであり、幻の橋といわれている。
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みどころ

国道273号線を車で走ると、ところどころに橋梁の案内がみられる。車を止める場所は限られるため、あらかじめ立ち寄る橋梁を決めてからアプローチすると良い。多くの橋梁の中でもみどころはタウシュベツ川橋梁である。遠景をみるためのタウシュベツ展望台が整備されており、国道沿いに10台ほど止められる駐車帯からは徒歩で180mほどで到達できる。光を浴びて白く輝く橋の様子は、周囲の自然ともあわさり、独特の雰囲気をつくっている。橋梁が実際に利用された頃の状況や鉄道の運行の様子を知るには、上士幌町鉄道資料館にも立ち寄ると良い。
 時間をかけてゆっくりと橋梁群をみるためには、地元の専門ガイドといっしょにアーチ橋群の見所をみて回るガイドツアーに参加すると良いだろう。冬にはスノーシューをつけて氷結の糠平湖を横断し、真冬のタウシュベツ川橋梁を見学するツアーも企画されている。
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補足情報

*国鉄士幌線:十勝北部の農産物や森林資源の開発に貢献した士幌線は、1925(大正14)年に帯広・士幌間が開業し、その後延伸され1939(昭和14)年には十勝三股までつながった。しかし森林資源の枯渇と車社会の到来によって1987年には全区間の鉄道運行が廃止となった。これに伴い、鉄道橋としてのアーチ橋の役割は終わった。
*アーチ橋とした理由:士幌線は1,000mで25m登るほどの急勾配と、半径200mのカーブが続く上、北海道の鉄道の中でも最も標高の高い位置にある本格的な山岳鉄道であり、加えて音更川の渓谷に沿って作られたため多くの橋を作る必要があった。そこで工事費を抑えるために現地でとれる砂利や砂で作ることができるアーチ構造となった。
関連リンク 上士幌町ホームページ(WEBサイト)
参考文献 上士幌町ホームページ(WEBサイト)
上士幌町観光協会ホームページ(WEBサイト)

2023年12月現在

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