十勝岳連峰とかちだけれんぽう

十勝岳連峰は、富良野盆地の東側に位置する。富良野岳からオプタテシケ山までの約30kmにわたり、火山性の山々が延々と連なる。最高峰の十勝岳を中心に起伏のある稜線が広がり、深く切れ込んだ谷や岸壁が連続している。
 富良野側からの主な山は以下の通り。富良野岳(1912m)、上ホロカメットク山(1920m)、十勝岳(2077m)、美瑛岳(2052m)、美瑛富士(1888m)、オプタテシケ山(2013m)。特に十勝岳は活火山で、現在も迫力ある噴煙が立ち上る。登山口付近には白金温泉、吹上温泉、十勝岳温泉があり、温泉を楽しむことができる。
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みどころ

美瑛町や上富良野町側から十勝岳連峰を眺めると、美しいパノラマが広がる。特に広大な緑一色の農場越しに見るときや、十勝岳連峰が雪をまとうとき、その感激は増す。白金温泉や望岳台などの山麓も絶好のビューポイントである。
 連峰最高峰の十勝岳は、円錐形の山頂が目を引く。遠方からでもよく目立つその山頂からは、旭岳を中心とする大雪山系をはじめ、芦別岳・夕張岳・日高山脈、天気が良ければ羊蹄山まで、北海道の高山を一望できる。また、西斜面の優美な裾野は山岳スキーの理想郷として広く知られている。
 その他の主な山の特徴は、以下の通り。富良野岳は展望と高山植物が魅力的で人気が高い。上ホロカメットク山は岩峰が並び、荒々しい岩壁を有する。美瑛岳は山頂部が鋭く尖って見える。美瑛富士は連峰の中で最も美しく、富士山型をしている。オプタテシケ山は城壁のようにそびえ、特に積雪期の迫力には圧倒される。
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補足情報

*オプタテシケ:「槍がそこに反り返っている」の意。
*上ホロカメットク:「逆さ川の奥の深山にある山」の意。