沼津市は、県東部の中心都市。伊豆半島の西の付け根に位置する。東は三島市、長泉町、清水町、函南町、南は伊豆の国市、伊豆市、北から西は富士市に接する。
 JR東海道本線、東海道新幹線、国道1号、同バイパスが東西に通じ、東名高速道路沼津インターチェンジがある。御殿場方面へはJR御殿場線、国道246号、伊豆方面へ国道414号が通じている。
 伊豆半島の西の付け根で愛鷹山から駿河湾が奥深く入り込んだ内浦湾を取り囲み、御浜岬まで、逆「く」の字の形をなす。東に箱根山麓、北に愛鷹山、南は伊豆の山々に連なる。伊豆天城山に源を発する狩野川が市街を二分し、黄瀬川とともに平野を形成する。西部及び大平には、低湿な平地が広く分布しています。
 1889年(明治22)町制施行。複数回の合併の変遷を経て2005年(平成17)1村を編入し、現在の市域となる。2000年(平成12)に特例市に移行。沼津宿は鎌倉時代には東海道の要衝として栄え、戦国時代には駿河今川、小田原北条、甲斐武田の三氏の争奪の舞台となり、武田氏により狩野川河口に三枚橋城が築かれた。近世には城下町及び宿場町として栄え、沼津港は物資集散地として繁栄。明治期に入り、江原素六を中心とする旧幕臣による愛鷹山麓の開拓がなされ、東海道本線の開通、沼津御用邸の設置、丹那トンネルの開通などで都市の発展が進んだ。現在は県東部の流通拠点都市として基盤整備が図られている。
 ミカン、茶、米、蔬菜を中心とする都市近郊型農業を主に、沿岸部ではハマチ養殖、アジ、タイ、シマアジの放流が行われ、アジの開き、さば節加工など漁業が盛ん。アジの開き、さば節加工は全国有数の生産量を誇る。工業は電線、工作機械、電機工業が盛んで、東駿河湾工業地域の一部を形成。1993年(平成5)に地方拠点都市地域に指定された。
 愛鷹山麓の休場遺跡(国指定史跡)は先土器(旧石器)時代の集落跡で、日本の細石器文化の代表的遺跡。縄文遺跡は愛鷹山麓に多い。海岸線10kmに延びる千本浜公園は市民の憩いの場であり、香貫山、三津海岸、大瀬崎、御浜岬などがある。この他、市立図書館、歴史民俗資料館のある御用邸記念公園、芹沢光治良記念館、明治史料館、若山牧水記念館などの文化施設がある。また、南部の戸田地区には漁港、海水浴場などがある。大瀬神社の祭典には駿河湾沿岸の漁船が大漁旗を翻して集まり、大瀬崎のビャクシン樹林は国指定天然記念物。

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千本松原の写真

千本松原 (静岡県 沼津市 )

狩野川河口の西、千本浜公園から駿河湾に面し、緩やかな弧を描くように田子の浦港近くまで延長約15km、幅100~200mほど続くマツ林。クロマツを中心とした造林地で、本数は10数万本に及ぶともいわれている。千本浜公園へは東海道本線沼津駅から南約1.6km。また、同線片浜駅や東田子の浦駅からもマツ林や浜に近い。             ...