西郷村は、県中通り南端に位置。北は天栄村、東は白河市、西は下郷町、南は栃木県那須町 と接する。
 東北新幹線が通り、新白河駅がある。この他、国道4号、289号、東北自動車道が通じ、東北自動車の白河インターチェンジがある。奥州街道の裏道ともいうべき原方街道が東照宮建立の際に整備された。
 那須火山帯に属する甲子山の南東麓にひろがり、東流する阿武隈川が高原を深く開析して渓谷をつくる。河川は、阿武隈川の支流である千歳川、真名子川、谷津田川、堀川が流れ、栃木との県境には那珂川水系の黒川が流れる。西側山間部は三本槍岳、旭岳、甲子山、大白森山、栃木県の茶臼岳、朝日岳と山々が連なる。東部は都市部、中部は役場を中心に集落や新興住宅地が形成される。住民の生活圏は概ね標高400m~600mで東北本線の東京・盛岡間では最も高地に位置する。
 1889年(明治22)に8村が合併して町制施行。村内では打製石器、磨製石器、縄文、弥生式の土器も出土。江戸時代には白河藩支配下の農村だった。1868年(慶応4)に始まった戊辰戦争で村内民家7割が戦火に焼失。村内大龍寺には坂本竜馬と共に北辰一刀流千葉道場の四天王と言われた飯野藩(現千葉県)の森要蔵の墓が残る。日清戦争後に軍馬が著しく劣ることを知った陸軍はその強化を狙い軍馬補充部白河支部及び種馬所や旧陸軍白河演習場が置かれる等、第2次大戦中までは馬産地として知られた。
 主産業は農業で、畜産をはじめ、シイタケ、茶、栗、タバコの栽培や植林が盛ん。ダムや発電所が多く県内有数の電源地帯となっているほか、パルプや電子部品などの工場郡が形成されている。
 大斗の滝、観音滝、大内原ダム湖、雪割橋、雪割渓谷などの景勝地の他、スキー場、甲子温泉、新甲子温泉等の温泉がある。毎年7月には田代神社で御田祭が行われる。

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那須岳(茶臼岳)の写真

那須岳(茶臼岳) (栃木県 那須町 / 栃木県 那須町 / 福島県 西郷村 )

広大な関東平野の北端に関東と東北とを分けるように連なるのが、那須火山帯に属しその名の起こりとなった那須火山群である。那須岳は、その火山群の主峰茶臼岳をさす場合と、茶臼岳とその左右に連なる三本槍岳・朝日岳・南月山・黒尾谷山など、いわゆる那須五岳をさす場合とがある。  那須火山群は新生代第三紀から第四紀にかけてできたも...