中能登町は、石川県中北部、能登半島中央部邑知地溝帯の平野部に位置する。東に石動山、西に眉丈山を望み、石動山から流出する二宮川、長曾川などが流れる。北は七尾市、西は志賀町、南は羽咋市、東は富山県氷見市と接する。JR七尾線、国道159号が通じる。
 古墳時代後期には大規模な鳥屋窯が開窯され、平安時代まで操業された。山岳信仰の霊場として中世まで栄えた石動山は山頂一帯が国の史跡に指定されており、天平寺の遺跡のほか戦国時代の堀跡や伊須流岐比古神社が鎮座する。
 基幹産業は農業と繊維生産で、金属加工、瓦製造などの工業も行われる。
 石動山系西麓の親王塚古墳は北陸地方最大、最古級の円(あるいは帆立貝形)墳。眉丈山の尾根筋に造られた雨の宮古墳群は北陸地方最大級の前方後方墳と前方後円墳ほかが点在し国指定史跡。現在は「ふるさと歴史の広場公園」として整備されている。石動山は能登半島国定公園に含まれ、原生林相をもち、山頂からの眺望がよく、遠くは佐渡島が望まれる。中能登の伝統産業である「能登上布」(県指定無形文化財)の保存と継承のため、1996(平成8)年に能登上布会館が開館した。

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雨の宮古墳群の写真

雨の宮古墳群 (石川県 中能登町 )

眉丈山(標高188m)の山頂を中心に、4世紀の中頃から5世紀の初めにかけて造られた古墳群で、現在、36基が発見されており、大部分が円墳である。最高所の通称雷ヶ峰に位置する1号墳は、墳丘長64mの前方後方墳としては県内最大規模とされる。2号墳は、1号墳の北東に、向き合って立地する墳丘長約65mの前方後円墳である。これら2つの古墳の墳丘...