七飯町は、道南西部にあり、北から東は鹿部町、東から南は函館市、西は北杜市、北は森町に接する。
 JR函館本線、国道5号が通じる。函館新道が通り、七飯大川、七飯本町、七飯藤城インターチェンジがある。
 渡島半島のほぼ中央部、駒ヶ岳の南麓にある。東部の横津岳西麓には扇状地や段丘地形がみられる。森町との境に宿野辺川、鹿部町との境に雨鱒川が流れ、函館市との境に横津岳の山頂から流れる蒜沢川がある。大沼トンネルを境に北部と南部に別れており、北部の大沼地区には活火山である秀峰駒ヶ岳(標高1,131m)と大沼・小沼・蓴菜沼を擁する大沼国定公園があり、公園入口は市街地が形成されている。大沼国定公園は2012年(平成24)ラムサール条約登録湿地となった。大沼国定公園に接続する平坦地は水田、山麓一帯には酪農・畑作地帯が広がる。南部は国道沿線が市街地として開発が進む。西側の平野部は水田、東側の丘陵地帯は畑作・果樹地帯となっている。
 1957年(昭和32)町制施行。江戸初期から和人の居住があったが、1869年(明治2)五稜郭を占領した榎本武揚と開墾条約を結んだドイツ(プロイセン)人のガルトネルがこの地に農場を開いたのが発展の契機となり、北海道の洋式農法普及の端緒ともなった。ジャガイモの代表的品種「男爵いも」の発祥地でもあり、男爵川田龍吉(1856―1951)が当地で初めて栽培した。
 農業が盛んで、水稲、ジャガイモのほか、ニンジン、ダイコン、ネギなどの野菜、リンゴ、花卉栽培の他、酪農、畜産も行われる。食品、電機などの工業も進出している。
 大沼周辺には観光・保養施設が多く、7月に湖水まつり、2月に雪と氷の祭典が行われる。仁山高原などにはスキー場がある。水無沢には、明治初年にガルトネルが植林したブナ林がある。

観光資源一覧

大沼の写真

写真提供:七飯大沼国際観光コンベンション協会

大沼 (北海道 七飯町 )

大沼公園駅周辺にある大沼・ 小沼・ 蓴菜沼は、駒ヶ岳の噴火によってできた堰止湖、及び陥没湖である。大沼はもっとも北東に位置する公園の中心的な湖で、湖水面積は5.31km2、周囲約24kmの大きさ。  大沼に隣接する小沼は湖水面積3.8km2、周囲約16km、蓴菜沼はその名の通り蓴菜が採れる湖で、湖水面積0.75km2