若桜町
印刷する県東部にあり、東は兵庫県の香美町、養父市、東から南は兵庫県穴栗市、南西は岡山県西粟倉村、西は智頭町、八頭町、北は兵庫県新温泉町、北端は鳥取市に接する。
国道 29号線、482号線が通る。また、西に接する八頭町の郡家駅まで若桜鉄道が通じる。国道29号線は近世以前から播磨と因幡を結ぶ幹線であり、若桜往来・八東往来・播州往来などとよばれた。
千代川水系の八東川上流域に町域が広がり、氷ノ山の西麓を占める。町域の95%近くが山林地帯で、集落は南東から北西へ流下する八東川とその支流の谷間に散在している。町域東部の山岳地帯は氷ノ山後山那岐山国定公園に含まれ、来見野川沿いから扇ノ山に至る道は中国自然歩道の一部をなす。周辺には1000mを超える山々がある。
1909年(明治42)3村が合併して町制施行。1954年(昭和29)池田村と合併し、現在の町域となる。中心集落の若桜は南北朝時代に矢部氏が鬼ヶ城(鶴尾城)を築城以降、慶長年間(1596-1615)に木下備中守の手で城下町として整備されて栄えた。廃城後は若桜街道(現国道29号線)の宿場町として繁栄した。明治初期まで因幡木地師の根拠地だった。縄文―弥生時代の遺跡で調査されたものはなく、古墳も2、3ある程度。
古くから林業が盛んで、因幡木地屋の本拠地として知られる。スギの美林に恵まれており、製材業が発達。近年は高冷地野菜の栽培が行われ、広留野高原の夏ダイコンほか、果樹を産する。また、三倉石を特産する。
不動院岩屋堂は推定南北朝時代の舞台造建築で国指定重要文化財。鬼ヶ城跡は国の史跡。八東川左岸には若桜があり、明治時代の土蔵造りの建築物を移転・復元させた若桜町歴史民俗資料館がある。兵庫県境の氷ノ山一帯は氷ノ山後山那岐山国定公園域で、氷ノ山の自然について展示・紹介する県立氷ノ山自然ふれあい館響の森がある。また、深雪地でわかさ氷ノ山スキー場がある。年中行事は地蔵講、舂米の正月行事の頭渡しが知られる。
観光資源一覧

氷ノ山 (兵庫県 養父市 / 鳥取県 若桜町 )
標高1510mの須賀ノ山を中心に、兵庫県と島取県境一帯に鉢伏山・瀞川山・蘇武岳・妙見山・陣鉢山などの支脈をもつ山塊をいう。ただ、一般的には氷ノ山といえば、主峰の須賀ノ山を指すことが多く、白山火山帯に属しており、その山容は釣鐘型の溶岩円頂丘を示す。 須賀ノ山は、頂上付近に須賀ノ宮があったと伝えられており、須賀神を祭る神地...