県中央部にあり、北東は湯梨浜町、東は三朝町、南は岡山県真庭市、南西は江府町、西は琴浦町、北は北栄町に接する。
 JR山陰本線、国道179号と313号が通じる。鉄道、バス交通の中心地。
 市の北部と東部に天神川が流れ、倉吉平野を形成。天神川と支流小鴨川流域に市街地が広がっている。大山の東麓に位置。県中部一帯を商圏とする地方商業都市。
 1953年(昭和28)2町6村が合併して市制施行。1955年(昭和30)1村を編入。2005年(平成17)関金町を編入して現在の市域となる。市街地周辺の丘陵上は古墳密集地で、国分寺地区には伯耆(ほうき)国府跡、国分寺跡がある。中心の倉吉は、南北朝時代に山名師義が打吹山城に移城して以来城下町として発展。1617年(元和3)以後は鳥取藩家老の陣屋所在地となった。現在も江戸時代の建築物等の古い町並みを残している。江戸時代には木綿産地であり倉吉絣が生産され、また文化年間(1804~1818)以降は倉吉千刃(千歯扱)の産地としても知られたが、いずれも大正期に衰退。明治中期以降は製糸業がおこり、現在も盛んに生産されている。
 商業が盛ん。工業では、繊維、電気機械、農機具、食料品、金属、木工業などがおこなわれる。農業では米作のほか、二十世紀梨、メロン・スイカ、ワサビなどを産する。南部山岳地帯からはウラン鉱が発見されている。
 国の史跡に三明寺古墳、大原廃寺塔跡、阿弥大寺古墳群、国分寺跡があり、国指定天然記念物に波波伎神社社叢などがあり、波波伎神社社叢一体は三朝東郷湖県立自然公園に属している。大山に近い市南西部は大山隠岐国立公園に属する。打吹山麓には市立倉吉博物館、倉吉歴史民俗資料館がある。温泉は、中南部に放射能泉として知られる関金温泉がある。

観光資源一覧

打吹玉川の町並みの写真

写真提供:鳥取県

打吹玉川の町並み (鳥取県 倉吉市 )

倉吉市は鳥取県の中央部、鳥取市と米子市の中間に位置し、かつて伯耆国の経済・文化の中心地として栄えた小都市である。室町時代に伯耆国の守護となった山名氏により打吹城(うつぶきじょう)が築かれ、以降、毛利、南条、中村一忠の支配を受けて城下町として発展した。しかし、打吹城は1615(元和元)年の一国一城令により廃城となり、以降...