いの町は、県中央部に位置し、高知市、土佐市、土佐町、大川村、越知町、日高村、仁淀川町、愛媛県新居浜市、西条市、久万高原町と接する。
 北部は吉野川源流域を占め、瓶ヶ森一帯は石鎚国定公園に含まれる。伊野地区中心部は一級河川仁淀川やその支流の宇治川が流れる。仁淀川下流両岸には伊野低地や日高低地が広がる。
 JR土讃線、とさでん交通伊野線、国道33号(松山街道)、439号が通じるほか、高知自動車道の伊野ICがある。また中央部には国道194号が南北に走り、高知県の北玄関として高知市と愛媛県西条市とを結んでいる。
 歴史は古く、弥生時代中期の岩陰遺跡である鷹ノ巣山遺跡や縄文後期の奥名遺跡等が残る。江戸時代は土佐和紙の中心的生産地の一つで、上流山村で栽培された楮や紙などの商いも盛んとなり在郷町が成立した。土佐和紙発祥の地として近代も工場製紙が発達した。
 産業では、和紙生産は有名で現在は様々な用途の紙を製造する機械漉き工場が中心。手漉き工場も残る。なお、土佐和紙は国の伝統的工芸品に指定されており、近代に導入された土佐典具帖紙の手漉き和紙製造技術は国の重要無形文化財。
 この他、スギ・ヒノキの用材生産、米作、カンショ・バレイショ、ユズ、イチゴ、コウゾなどの栽培、肉用牛の飼育などが行われる。
 観光では、本川神楽は国指定重要無形民俗文化財の土佐神楽の一つ。伊野の椙本神社の八角形漆塗神輿は国指定重要文化財。八代八幡宮の農村歌舞伎舞台は国の重要有形民俗文化財。吉野川最上流部にある山間民家の山中家住宅は国指定重要文化財。紙の博物館、県立紙産業技術センターがある。また、歴史的商家の町並みや四国随一の規模を誇る「程野の滝」、棚田などの自然も広がる。

観光資源一覧

笹ヶ峰の写真

笹ヶ峰 (愛媛県 西条市 / 高知県 いの町 )

標高1,860m、愛媛県西条市と高知県いの町の境に位置し、笹ヶ峰から瓶ヶ森、石鎚山に続く尾根の姿は秀麗で「伊予の三名山」と呼ばれており、これらの石鎚山系は四国の背梁山地を形成している。メインの登山口である笹ヶ峰西条側登山口まではマイカーでアクセスすることができる。  日本二百名山および四国百名山の一つに数えられ、山名はな...