南部町は、青森県南東部にある。町の北部を東へと流れる馬淵川流域に平野が広がり、農用地となっている。馬淵川には猿辺川、如来堂川、剣吉川がそれぞれ合流して八戸市に至り、太平洋に注ぐ。 南西には名久井岳に連なる丘陵、北西には奥羽山脈の支脈が迫る。東は八戸市、西は三戸町、新郷村、南は岩手県二戸市・同県軽米町、北は五戸町に接している。
 第三セクター青い森鉄道(旧、JR東北本線)が馬淵川沿いに走る。また、国道4号、104号(一部で重複)が通じる。
 南部藩発祥の地で、町内には南部氏に縁の史跡が多数存在する。
 基幹産業は農業で、米作のほかリンゴ、ブドウ、サクランボなどの果樹やナガイモ、ニンニク、食用ギクなどを栽培。三戸駅前の町営地方卸売市場は青果類を中心として一帯の流通拠点となっている。
 戦国時代、南部本宗家が三戸館(三戸町)に移るまでの本拠地だった聖寿寺館跡(本三戸館)があり、隣接する南部氏の菩提寺三光寺、氏神の本三戸八幡宮とあわせて、一帯は聖寿寺館跡の名称で国の史跡に指定。三光寺境内には南部藩2代藩主南部利直の4男で、若くして他界した南部利康の霊屋(国指定重要文化財)がある。この他、名久井岳県立自然公園の中腹には130種8、000本のぼたんが植栽されている長谷ぼたん園、温泉・プール・アイスアリーナや宿泊施設を持つバーデパークがある。

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法光寺の写真

法光寺 (青森県 南部町 )

南部町の西南、標高615mの名久井(なくい)岳の東麓にある。青い森鉄道、諏訪ノ平駅から南東約6km、15分の位置である。  平安時代に創建された無量山観音寺が草創と伝えるが、建長年間(1249~1256年)に鎌倉執権北条時頼*が観音寺を廃して当寺を興したと伝わっている。中世には南部氏*と親交をもち、戦国期には東三郎義政の菩提所として...