行方市
印刷する行方市は、茨城県の東南部に位置し、北は鉾田市、小美玉市、南は潮来市に隣接し、東には北浦、西には霞ヶ浦(西浦)が広がる。地形的には、東西の湖岸部分は低地、内陸部は丘陵台地(行方台地)となっている。霞ヶ浦沿岸部は概ねなだらかで連続的な稜線であるのに対し、北浦側は比較的起伏に富んでいる。
霞ヶ浦湖岸を国道355号が縦走し、北部を国道354号が横断する。
現在の基幹産業は農業で、米作のほか、チンゲンサイ、ミズナ、セリ、ミツバなどは、全国有数の生産量を誇る。霞ヶ浦ではワカサギ、エビ、ハゼなどを漁獲され、佃煮が特産品となっている。
霞ヶ浦湖岸の一部は水郷筑波国定公園に指定されており、美しい自然景観を有している。湖での漁業も伝統的に行われており、かつて利用されていた帆引き船は観光用として復活した。霞ヶ浦の自然を学ぶ「霞ヶ浦ふれあいランド」や「天王崎公園」、「やすらぎの森」、「羽黒山公園」などの施設が点在する。
文化財では、西蓮寺に1287年(弘安10)に弘安の役の戦勝を記念して建てられたという相輪があり、仁王門とともに国指定重要文化財となっている。このほか「熊野神社本殿」、万福寺の「阿弥陀堂」、「仁王門」などの文化財を有する。