奥尻町は、道南西部、江差町の西北、せたな町の南西の日本海に浮かぶ離島。奥尻島全域からなる。
 奥尻と江差およびせたな町瀬棚との間に定期航路が通じる。島の南端に奥尻空港があり、函館空港、札幌丘珠空港を結ぶ便が就航している。
 奥尻島は東西11km、南北27kmの南北に長い台形状で、道内では利尻島に次ぐ面積を誇る。島の周囲は84kmで、複雑な海岸線は海の幸の宝庫となっている。島の全域は花崗岩の段丘で形成され、その段丘を横切って河川が流れるため滝が多い。また、かつて硫黄が採鉱されていた島であり、温泉が湧く。
 1966年(昭和41)町制施行。15世紀のなかば、北海道開拓の祖武田信広が上陸居住したと伝えられる。1993年(平成5)7月の北海道南西沖地震で大きな被害があった。
 主産業は水産業で、ホタテガイ、ウニ、アワビなどを漁獲する。中心漁港は歴史の古い青苗や奥尻である。農業では水田よりも畑作が多く、乳・肉牛なども飼育されている。
 檜山道立自然公園の一部で、賽の河原、神威山、無縁島、鍋釣岩などがある。島内では自然体験、マリンレジャー体験、ものづくり体験などを楽しむことができる。

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鍋釣岩の写真

鍋釣岩 (北海道 奥尻町 )

奥尻島*の東海岸に浮かぶドーナツ型の奇岩で、鍋の弦の形に似ていることからその名がついている。奥尻港にフェリーが入港する時の目印的役割を果しており、奥尻島のシンボルである。  岩の頭上に生えている木は「ヒロハノヘビノボラズ」といい、枝や葉にトゲがあり蛇も登らないというのが名前の由来。小さな花と赤い実をつける。