北斗市は、道南西部にあり、東は函館市、七飯町、西は木古内町、厚沢部町、北は森町に接し、南は津軽海峡に面する。
 JR函館本線、北海道新幹線、道南いさりび鉄道線が通る。また、国道228号が沿岸を通る他、227号(大野国道)が通じる。函館・江差自動車道があり、北斗茂辺地、北斗富川、北斗中央、北斗追分のインターチェンジがある。
 北海道南部の渡島半島にあり、南東部は沖積平野(函館平野の一部)、ほかは丘陵台地、山地からなる。茂辺地川、戸切地川などが流れる。
 2006年(平成18)2町が合併して市制施行し北斗市となった。昭和30年代後半以降、大野灌漑排水事業が進んで、道南有数の穀倉地帯となった。
 現在は漁業、稲作のほか、トマト、キュウリなどの施設園芸野菜を中心に、イチゴ、ネギなどを栽培。コスモ石油函館物流基地があり、背後の山地に埋蔵する石灰岩を利用したセメント工業では、太平洋セメント上磯工場が日本屈指のセメント工場となっている。
 茂辺地川左岸段丘の矢不来に、15世紀に安東氏の拠った茂別館跡がある。いわゆる道南十二館の一つ。戸切地川左岸の野崎には、1868年(明治1)箱館戦争で焼失した松前藩の戸切地陣屋跡がある。館跡、陣屋跡はともに国指定史跡。トラピスト修道院は明治期、石倉野番外地とよばれる不毛の原野に開かれた日本で最初の男子修道院。同院で作るトラピストバター、クッキーなどは特産品として知られる。文月は北海道における水田発祥の地で1692年(元禄5)の開田記念碑がある。

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トラピスト修道院の写真

写真提供:トラピスト修道院

トラピスト修道院 (北海道 北斗市 )

北斗市当別丸山*の丘陵に映える赤煉瓦のゴシック式建物で、わが国では最初のトラピスト修道院*である。正式名称は「厳律シトー会燈台の聖母トラピスト修道院」といい、1896 (明治29)年、フランス、オランダ、イタリア、カナダから総勢9人の修道士たちにより創設された。翌年、フランスのブリックベック大修道院からジェラル・プーリエ師...