関之尾の甌穴群せきのおのおうけつぐん

日本有数の甌穴*群。霧島山地の裾野から湧き出る清流が、約34万年前の加久藤(かくとう)火砕流などでできた地層に流れ込み、小石や岩石の破片を回転させることで、この地層に穴が開き、形成された。甌穴群は千数百の数が確認され、川幅約80m、長さ約600mのエリアに広がっている。甌穴の造成は現在も進行中で、世界的にも珍しく、地質学上貴重なこの甌穴群は、国の天然記念物に指定されている。
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みどころ

 非常に珍しい地形で見るだけで面白い。甌穴の上に潜水橋(潜り橋)が整備されているので、地球規模のダイナミズムを間近で見学できるのもいい。関之尾の甌穴のすぐ下流には、名瀑・関之尾滝もあり、合わせて見ておきたい。関之尾滝は幅約40m、高さ約18mの巨大なもので見ごたえがあり、この関之尾滝のほかに人口滝の男滝、女滝もある。滝の周りにも遊歩道が設けられているので、周辺を時間をかけてゆっくり散策するのも気持ちがいい。
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補足情報

*甌穴:河床の岩盤にできる円筒形の穴のこと。河床の軟らかい箇所で、砂粒や小さな石を巻き込んだ急流が渦を巻きながらを丸く削り込み、そこに落ち込んだ小さな石などが回転し続け、穴を広げることによって、形成されていく。
関連リンク 都城市(WEBサイト)
参考文献 都城市(WEBサイト)

2020年09月現在

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