幸島のサルこうじまのさる

串間市の北東、石波海岸(いしなみかいがん)の沖合約200mにある。周囲約3.5km、亜熱帯植物におおわれた険しい小島で、野生のニホンザル100匹ほどが生息。1934(昭和9)年、生息するニホンザルを含めた幸島全体が国の天然記念物に指定された。1953(昭和28)年、ここのサルがイモを海水で洗って食べるのを、地元の小学校教師・三戸サツエが発見。のちに京大の研究者らによって海外にも紹介され、海水浴をするなど文化度の高い習性をもつことで広く知られるようになった。
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みどころ

幸島への交通手段は、対岸となる石波海岸から船で。民間の渡船2隻運航しており、それに乗って島に上陸できる。外海のため、海上が荒れることも多いので、予約をした上で前日や当日に運航状況の確認をすることが望ましい。島には観光施設は一切ないが、自然のままに暮らすニホンザルの様子を間近で見学できる貴重な場所と言える。毎年秋に京都大学野生動物研究センター附属幸島観察所による観察会なども開催されているので、そちらを利用するのもいいだろう。