ときわ公園ときわこうえん

宇部市街の東(JR宇部線宇部新川駅から東へ約4km)にある常盤湖*1を中心とした100万m2に及ぶ広大な都市公園。この公園は1925年(大正14年)に宇部市常盤公園として開設された。入江や岬が入り組んだ常盤湖は松林に囲まれ、主として、湖畔の南側に公園施設が集まる。
 ここには、ときわ遊園地*2、ときわミュージアム(UBEビエンナーレ彫刻の丘*3・世界を旅する植物館*4)、ときわ動物園*5、石炭記念館*6、ときわ湖水ホールなどがあり、園内には3,500本のサクラ、2万株のハナショウブ、アジサイ、ツツジ、ボタンなどが植えられ、各所に花壇、花苑があり、約100点の野外彫刻が常設展示されている。なお、湖畔には周遊園路が整備され、湖畔北側にも野球場・サッカー場などがあるスポーツ広場、キャンプ場、グラウンドゴルフ場などが点在している。入園は無料だが、一部の施設、展示については有料。
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みどころ

中央入口から入ると、まず、目に飛び込むのは常盤湖の広がりと緑豊かな湖畔が延々と続く様だ。その景観に花壇や花苑が各所にあって、豊かな彩りを添えてくれる。左手に進むと、芝生のUBEビエンナーレ彫刻の丘があり、湖面を背景にUBEビエンナーレでの受賞作品などの彫刻が野外に展示され、子どもたちも気軽に芸術作品と触れ合うことができるように工夫されており、野外の彫刻展示は景観に調和し見応えがある。遊園地、動物園、植物館、石炭記念館、キャンプ場など数多くの公園施設があるので、目的、季節に応じいろいろな楽しみ方ができる総合公園である。
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補足情報

*1 常盤湖:1695(元禄8)年に宇部に領地替えになった毛利家家老福原氏により築堤に着手し、1698(元禄11)年に完工した人造湖。溜水、用水路工事、検地等が行われ、1701(元禄14)年にこの事業は完了し、約300万m2の水田を灌漑することができた。湖は南北に約1.8km、東西に約1.3km、掌をほぼ南北の方向に押し付けた形であるため、指先にあたる北側は入り組んだ地形となっている。
*2 ときわ遊園地:大観覧車、メリーゴーランド、立体迷路などのアトラクションがある。入園は無料、アトラクションは有料。
*3 UBEビエンナーレ彫刻の丘:1961(昭和36)年から2年に1回開催される野外彫刻の国際コンクール「UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)」の会場。園内には、UBEビエンナーレの受賞作品などが常設展示され、全体では約100点以上の作品を楽しむことができる。
*4 世界を旅する植物館:原産地の植生を意識して、8つのゾーンで構成されている。バオバブ、オリーブ、ボトルツリーなどそれぞれのゾーンのシンボルツリーが植栽され、多様な世界の植物を観察できる。温室も2棟建つ。入館有料。
*5 ときわ動物園:アジアの森林、中南米の水辺、アフリカの丘陵・マダガスカル、山口宇部の自然の各ゾーンに分かれ、多くの動物が飼育展示されている。入園有料。
*6 石炭記念館:宇部市では、最盛期の1940(昭和15)年に、年間約430万tの石炭が掘り出されていたが、1967(昭和42)年を最後に市内の炭鉱はすべて閉山した。常盤湖畔は宇部炭田発祥の地であったことから、1969(昭和44)年にこの地に”日本初の石炭記念館”として開館した。1階には、海底炭鉱の模型や宇部や大嶺炭田(美祢市)で石炭運搬や排水などに使用された機械の展示、採掘現場を中心に再現したモデル坑道がある。2階では炭田から発掘された化石の紹介や宇部炭田の歴史、昭和初期の炭鉱住宅を再現したコーナーなどがある。また、竪坑櫓を移設して造られた展望台からは園内や常盤湖、宇部市街はもとより瀬戸内海まで見渡すことができる。入館無料。
関連リンク ときわ公園(WEBサイト)
参考文献 ときわ公園(WEBサイト)
文化庁「文化遺産オンライン 常盤公園」(WEBサイト)

2025年03月現在

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