児島ジーンズストリート
県の南端、瀬戸大橋の本州側の起点である児島は繊維産業が盛んで、1965(昭和40)年に初めてジーンズの国産化に成功し「国産ジーンズ発祥の地」となった。JR本四備讃線(瀬戸大橋線)児島駅から徒歩15分ほどの「児島ジーンズストリート」には、地元ジーンズメーカーの直営ショップやデニム雑貨を扱う店が連なる。2009年頃から地元メーカーや児島商工会議所による協議会が旧味野商店街の空き店舗への誘致活動を始め、現在では旧野﨑家住宅*前から味野第2公園までの400m程の範囲に40軒ほどが並んでいる。
干拓地である児島では、江戸時代から塩分に強い綿花の栽培が盛んに行われていた。豊富な綿を原料に、江戸時代の由加(ゆが)山*門前で土産物としてもてはやされた真田紐や小倉帯に始まり、武士の時代が終わると足袋、洋装の時代を迎えると学生服というように、時代とともにさまざまな繊維製品を製造してきた。学生服、帆布、畳縁(たたみべり)などは、今でも高いシェアを誇る。昭和初期に綿織の学生服で市場をほぼ独占していた児島では、紡績、撚糸、織物、染色、縫製などの各工程を分業する地域内一貫生産体制をとっていた。戦後、合成繊維の登場によって国内メーカーの系列化が始まってこの体制が崩れ、系列からあぶれた企業がジーンズに活路を見出した。分業で培われた各工程の専門性と高い技術力によって生み出された高品質のジーンズは、染めの発色の美しさ、縫製の丁寧さ、洗い・擦り・ダメージ(破き)といった加工技術の高さに定評があり、海外からも注目されている。
干拓地である児島では、江戸時代から塩分に強い綿花の栽培が盛んに行われていた。豊富な綿を原料に、江戸時代の由加(ゆが)山*門前で土産物としてもてはやされた真田紐や小倉帯に始まり、武士の時代が終わると足袋、洋装の時代を迎えると学生服というように、時代とともにさまざまな繊維製品を製造してきた。学生服、帆布、畳縁(たたみべり)などは、今でも高いシェアを誇る。昭和初期に綿織の学生服で市場をほぼ独占していた児島では、紡績、撚糸、織物、染色、縫製などの各工程を分業する地域内一貫生産体制をとっていた。戦後、合成繊維の登場によって国内メーカーの系列化が始まってこの体制が崩れ、系列からあぶれた企業がジーンズに活路を見出した。分業で培われた各工程の専門性と高い技術力によって生み出された高品質のジーンズは、染めの発色の美しさ、縫製の丁寧さ、洗い・擦り・ダメージ(破き)といった加工技術の高さに定評があり、海外からも注目されている。
みどころ
昭和レトロな雰囲気の商店街を、電柱に渡したロープにジーンズを吊るしたのれんのようなディスプレイ、デニムをモチーフにした看板・休憩スポット・マンホールなど、ジーンズづくしのデザインで演出している。国産ジーンズの先駆けとなった老舗ブランドをはじめ、ジーンズストリートへの出店を契機に立ち上げたファクトリーブランド、新進気鋭のクリエイターブランドもあり、それぞれのこだわりが感じられる個性あふれるジーンズを扱っている。ジーンズストリートでしか買えないアイテムもあり、ジーンズ愛好家にとっては「聖地」ともいえる場所である。工房を併設している店舗では、ものづくりへの想いをより強く実感できる。周辺にはカフェや雑貨店もあり、一日中楽しむことができる。
ジーンズストリートが注目を集めたことから、児島では工場見学の受入れやメーカー直営店をつくる動きが活発化している。市内の別の地区にジーンズミュージアム、学生服資料館をはじめ、ジーンズ作りや染め物の体験ができる施設ができている。週末にはこのようなスポットを回る「ジーンズバス」が運行されている。外観はデニムをイメージしたラッピングデザインで、車内はカーテンやシート、吊り輪の装飾にいたるまでデニムがふんだんに使用されている。
ジーンズストリートが注目を集めたことから、児島では工場見学の受入れやメーカー直営店をつくる動きが活発化している。市内の別の地区にジーンズミュージアム、学生服資料館をはじめ、ジーンズ作りや染め物の体験ができる施設ができている。週末にはこのようなスポットを回る「ジーンズバス」が運行されている。外観はデニムをイメージしたラッピングデザインで、車内はカーテンやシート、吊り輪の装飾にいたるまでデニムがふんだんに使用されている。
補足情報
*旧野﨑家住宅:製塩業で繁栄をもたらした野崎武左衛門の大庄屋屋敷。約3,000坪の敷地に42mの奥行きがある主屋、土蔵群、茶室、水琴窟があり、国の重要文化財に指定されている。
*由加山:児島半島のほぼ中央部に位置する。江戸時代半ば以降、讃岐の金毘羅大権現(こんぴらさん)と備前の由加山の瑜伽大権現(ゆがだいごんげん)の両方を参詣する「両参り」で多いに賑わった。
*由加山:児島半島のほぼ中央部に位置する。江戸時代半ば以降、讃岐の金毘羅大権現(こんぴらさん)と備前の由加山の瑜伽大権現(ゆがだいごんげん)の両方を参詣する「両参り」で多いに賑わった。
関連リンク | 児島ジーンズストリート(WEBサイト) |
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参考文献 |
児島ジーンズストリート(WEBサイト) 岡山観光WEB(公益社団法人岡山県観光連盟)(WEBサイト) 倉敷市児島 観光・産業情報サイト「こじまさんぽ」(児島商工会議所)(WEBサイト) |
2024年10月現在
※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。