宍道湖のシジミ漁しんじこのしじみりょう

島根県北東部に位置し、出雲平野を流れる斐伊川(ひいかわ)を主な流入河川とする宍道湖は、東西約17km、南北約6km、周囲47km、全国第7位の面積をもつ汽水湖である。
 宍道湖で獲れるシジミは「ヤマトシジミ」*で、全国1位の漁獲高を誇り、島根県全体で全国の4割ほどを占める。 
 シジミ漁は資源保護のため、1週間で4日しか行わず、漁の時間、1日に獲る量も決まっている。シジミ漁業者は260名で、資源管理のため、漁業者の人数は制限されている。
 汽水湖の味覚「宍道湖七珍」*と呼ばれる食材は、松江の食文化と密接に結びついている。
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みどころ

宍道湖の湖水に落ちる夕日は有名で、小泉八雲の『知られざる日本の面影』にもその美しさは絶賛されている。
 早朝、漁が可能な時間が限られているため、宍道湖に何艘もの船が浮かび漁を行う姿は、松江を代表する景観のひとつである。
 シジミの食べ方の定番と言えば「シジミ汁」である。島根県東部のスーパーには砂抜きしたシジミが並ぶ。地元の食卓ではおなじみであり、冷凍保存し常備する家庭も多い。すましと味噌仕立て、どちらも食べられている。松江市内では学校給食でもシジミ汁がふるまわれることがある。
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補足情報

*ヤマトシジミ:日本に生息しているシジミは、ヤマトシジミ、セタシジミ、マシジミの3種類で、そのうちヤマトシジミは北海道から九州まで、日本の全域の汽水湖や河川の感潮域に生息しており、日本以外では樺太(サハリン)、韓国、北朝鮮にも生息している。
*宍道湖七珍:スズキ・モロゲエビ・ウナギ・アマサギ・シラウオ・コイ・シジミの7つで、「すもうあしこし」と覚える。
関連リンク 宍道湖漁業協同組合(WEBサイト)
参考文献 宍道湖漁業協同組合(WEBサイト)
出雲観光ガイド(一般社団法人出雲観光協会)(WEBサイト)

2024年02月現在

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