玉造温泉たまつくりおんせん

JR山陰本線玉造温泉駅から車で約5分、宍道湖畔から2km弱の距離にある温泉街。低い丘陵の間を北流する玉湯川に沿って、旅館、土産物屋、足湯などが1kmほど並ぶ。
 温泉の歴史は古く、今から約1,300年前、奈良時代に記された『出雲国風土記』に、「ひとたび濯(すす)げば すなわち形容端正(かたちきらきら)しく、再び沐(ゆあみ)すれば すなはち万(よろづ)の病(やまい)除(い)ゆ。故(か)れ、俗人(くにひと)神の湯と曰(い)ふ」(一度入浴すると容貌は美しくなり、さらに入浴すれば、全ての病気は治る。昔から今までで効果が出なかったことがない。このため、人々は神の湯と言っている。)とあることから、日本最古の温泉の一つとして知られ、山陰を代表する温泉地である。
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みどころ

春は玉湯川沿いに約400本のソメイヨシノが見頃を迎え、夏には40日連続で夜ごと夏祭りが開催される。出雲大社の神在祭が行われる秋は大勢の人で賑わい、冬には石見神楽公演*が開催される。
 温泉街にある玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)には勾玉の神様と温泉の神様が祀られ、清巌寺(せいがんじ)に奉られるおしろい地蔵さまには美肌祈願も。玉造温泉の泉質は、保湿効果のある硫酸塩素と潤いを持続する塩化物泉で、美肌効果が高いとされる。源泉をテイクアウトできる湯薬師広場や足湯など、この温泉地ならではの美肌スポットも豊富だ。
 16ほどある旅館には、100室を超えるものから5室という宿や、露天風呂付きの客室、特別感を感じられる高価格な客室も。出雲大社、松江城、石見銀山、足立美術館など、近郊の観光地の中央に位置することから、観光の疲れを癒すには絶好の地である。
2008(平成20)年に始まった出雲大社60年ぶりの「平成の大遷宮」の際は、1年中多くの人で賑わった。同時に女性をターゲットとした地域ブランド化への取り組みを進め、現在では昔からある資源をブラッシュアップしつつ、旅館、周辺店舗、住民、観光協会、旅館組合などが一体となって新しい取り組みを行なっている。
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補足情報

*石見神楽公演:島根県西部が本場の伝統芸能。日本遺産に認定されている。
関連リンク 玉造温泉(WEBサイト)
参考文献 玉造温泉(WEBサイト)
商標登録ファーム(J-star国際特許商標事務所)(WEBサイト)

2024年02月現在

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