月照寺げっしょうじ

松江城の西に位置し、松江松平家の初代藩主である松平直政が母月照院の冥福を祈って1664(寛文4)年に建立し、以後松平氏の菩提寺となった。境内には多数の燈篭を従えた歴代藩主の廟が並んでいる。特に、小林如泥(こばやしじょでい)作の松江藩7代藩主である不昧(ふまい)公の廟門をはじめ、すぐれた廟門建築が見られる。
 不昧公は木工の小林如泥、漆芸の勝軍木庵(ぬるであん)・漆壺斎(しつこさい)を保護し、また、楽山焼・布志名焼などの陶芸に力を入れるなど、工芸美術にも一時代を築いた。6代宗衍(むねのぶ)公の廟には、息子である不昧公が建てた石の大亀の上に巨石が直立した形の寿蔵碑(亀扶)*がある。宝物殿には不昧公の刀など藩主遺愛の品を納めている。
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みどころ

6月になると先代住職が植えた約3万本のあじさいが咲き誇り「山陰のあじさい寺」とも呼ばれている。
 不昧公の墓所にある、小林如泥によるぶどうの透かし彫りは一見の価値あり。また、不昧公の墓所前には茶人らしく茶筅塚がある。毎年4月24日(不昧公の祥月命日)に近い日曜日に、茶筅供養が行われている。
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補足情報

*寿蔵碑:宗桁公の徳を賛えた巨碑。台石の亀は夜、街を暴れまわったという伝説がある。この伝説を残したのは、英語教師として松江に赴任した小泉八雲で、「怪談」の中で月照寺を舞台にした「人食い大亀」を書いた。
関連リンク 月照寺(WEBサイト)
参考文献 月照寺(WEBサイト)
島根県(WEBサイト)

2024年02月現在

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