種山ヶ原たねやまがはら

種山ヶ原は、岩手県奥州市、気仙郡住田町、遠野市にまたがる物見山(種山)を頂点とした標高600~870mに位置した高原地帯である。北上高地の南西部の東西11km、南北20kmに及ぶ平原状の山で、物見山・大森山・立石などを総称して別名「種山高原」とも呼ぶ。緩やかな稜線の準平原地形と冷涼な気候から、藩政時代から馬の放牧地として利用され、各所にツツジの群落がある。
 宮沢賢治がこよなく愛した高原として知られ、種山ヶ原の風景や気象を題材に、童話「風の又三郎」「種山ヶ原」、劇「種山ヶ原の夜」を残している。宮澤賢治の作品の源泉となった岩手の自然風景地「イーハトーブの風景地 」のひとつ。
 物見山頂上とモナドノックス(残丘)付近からは、西に奥羽山脈と北上平野、北は遠く岩手山、早池峰山を望むみごとな眺望が楽しめる。キャンプ場がある。
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みどころ

種山ヶ原の風景や気象を題材に宮沢賢治が多くの詩・短歌を残したことで有名な高原。アウトドア施設「種山高原・星座の森」の中央にあるコミュニティー広場に市民有志によって設置された「風の又三郎像」があり、景色や風を感じながら、宮沢賢治の生涯に想いを馳せるのが良いだろう。
 森林公園内には希少植物種が多く自生し、カブトムシやカタクリなど里地里山の特徴的な動植物が多いので、自然資源としての魅力も高い。