南紀勝浦温泉
南紀勝浦温泉は南紀白浜空港から東へ約80km、JR紀勢本線紀伊勝浦駅が最寄り駅となる。紀伊半島の南端・串本町にほど近い場所にある。白浜温泉とともに南紀の代表的な温泉で、深い入江をなす勝浦湾沿いの様々なエリアから温泉が湧いている。旅館街というものは特にないが、飲食店やみやげ物店の集中する紀伊勝浦駅から勝浦港にかけて繁華街となっている。ほとんどの旅館が自家に泉源をもっており、泉質もそれぞれ異なる。なかでもナトリウムやカルシウムを含む塩化物温泉がもっとも多く、だいたいは硫黄泉の系統である。泉温は30~70度。リューマチ・皮ふ病・婦人病などに効く。往時は越ノ湯・越瀬・貴志ノ湯・外ノ湯・浦島・中ノ島などの泉源に1軒ずつその名の付いた宿があった。それが今日の旅館名に引きつがれ、現在新しいものも含め約10軒の旅館がある。温泉は海岸付近の至る場所で湧出しており、気軽に利用できる足湯や共同浴場もある。

みどころ
南紀勝浦温泉の一番の特徴は、紀の松島と呼ばれる絶景の海岸美を眺めながら、あるいは熊野灘の荒波に削られた奇岩洞窟内で入浴できることにある。特に「ホテル浦島」の大洞窟風呂「忘帰洞」*は於泥岩層の破砕帯が熊野灘の荒い風波に浸食された間口25m・奥行50m・高さ15mの天然洞窟内に設けられた浴場で、洞窟の中で自然湧出する温泉が広々とした浴槽を熱々と満たしている。同ホテルのもうひとつの洞窟風呂「玄武洞」もまた勝浦温泉の名物になっている。
また、海にかこまれた南紀勝浦温泉には、勝浦港から専用船に揺られて行くという他の温泉地では見られない風情がある。船でしか渡れない中ノ島にある「碧き島の宿熊野別邸 中の島」には眼前に波が押し寄せる絶景露天風呂「紀州潮聞之湯」があり、勝浦湾に点在する島々を眺めながら潮風と温泉の癒しを得ることができる。近くの勝浦漁港は日本有数のマグロの水揚げ基地で、周辺では多彩なマグロ料理が楽しめる。
また、海にかこまれた南紀勝浦温泉には、勝浦港から専用船に揺られて行くという他の温泉地では見られない風情がある。船でしか渡れない中ノ島にある「碧き島の宿熊野別邸 中の島」には眼前に波が押し寄せる絶景露天風呂「紀州潮聞之湯」があり、勝浦湾に点在する島々を眺めながら潮風と温泉の癒しを得ることができる。近くの勝浦漁港は日本有数のマグロの水揚げ基地で、周辺では多彩なマグロ料理が楽しめる。

補足情報
*忘帰洞:大正初期に紀州藩の徳川頼倫がこの風呂につかりながら景色にみとれ、帰るのを忘れたという話から忘帰洞と名付けられたという。広さ約1000m2、高さ22mの洞窟風呂で、熊野灘に向かって大きく口を開いている。竹垣で男湯・女湯のしきりがなされ、潮風を肌に感じ、沖行く船をながめながら入浴できる。含食塩硫化水素泉、54度。
関連リンク | 南紀勝浦温泉旅館組合(WEBサイト) |
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参考文献 |
南紀勝浦温泉旅館組合(WEBサイト) るるぶ&more.(WEBサイト) ホテル浦島(WEBサイト) 碧き島の宿 熊野別邸 中の島(WEBサイト) |
2025年02月現在
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