大阪城おおさかじょう

大阪城は大阪のランドマークとして位置づけられ、中核施設である大阪城天守閣の周囲に大阪城公園*が広がる。東西南北を鉄道路線に囲まれ利便性は高く、JR大阪環状線大阪城公園駅・森ノ宮駅、JR東西線大阪城北詰駅、大阪メトロ中央線森ノ宮駅・谷町4丁目駅、大阪メトロ長堀鶴見緑地線森ノ宮駅・大阪ビジネスパーク駅、大阪メトロ谷町線谷町4丁目駅・天満橋駅、京阪電車天満橋駅から、大阪城天守閣までいずれも徒歩15~20分でアクセスできる。
 その歴史は複雑で、現在の天守閣は3代目である。初代天守閣は、織田信長の没後、天下統一を目指す豊臣秀吉が1583(天正11)年に、大坂(石山)本願寺跡で築城を開始。昼夜を問わず大量の人員を動員し、本丸に外観5層・内部9階建て、金箔押瓦で彩られた「三国無双の城」が完成した。しかし、1615(元和元)年の大坂夏の陣で豊臣氏の滅亡とともに天守閣も焼失。江戸幕府2代将軍秀忠は幕府の力を全国に示すため、大阪城の再築を「天下普請」と位置づけ再建された2代目天守閣だったが、1665(寛文5)年、落雷によって再び焼失した。
 以降、天守閣のないまま推移したが、1931(昭和6)年に当時の関一(せきはじめ)市長の呼びかけで集まった市民の寄付により、昭和天皇の即位大礼を記念する事業の一環で3代目天守閣がランドマークとして構築され、内部に郷土歴史資料館も併設された。第二次大戦中の大阪大空襲をもしのいだが、老朽化が進行したため再度、市民の寄付により、1997(平成9)年に「平成の大改修」として耐震化、屋根瓦の更新、金箔の張替えなどが実現した。
 現在の3代目天守閣は、5層8階建て、地上55mの高さで、屋根の鯱、勾欄下の伏虎などに施された黄金の装飾が輝く。2階~7階(6階は立入禁止)では、豊臣秀吉ゆかりの品々をはじめ戦国時代の資料や大坂城に関する資料を展示しており、8階展望台からは眼下の大阪城公園をはじめとして大阪市内を一望できる。通常は、5階まで直通エレベーターで上がることが可能で、5階~8階ののぼりと8階からのくだりは階段を使用する。
#

みどころ

日本を代表する名城と称えられる大阪城には、江戸時代に築城された当時のまま残る遺構も多い。
 大阪城公園西側、大阪府庁側にある「大手門」(重要文化財)は高麗門様式で、徳川家が築いたことを示す「葵紋」がみられる。大手門の先にある「多門櫓」(重要文化財)には、頭上から槍を落とす仕掛け「槍落とし」が残る。多門櫓の北に位置する「千貫櫓」(重要文化財)は、大手門を防御するための二重の隅櫓があり、火縄銃の銃口だけを突き出して敵を狙う「銃眼」がみられる。
 多門櫓を抜け、本丸正面入口にあたる「桜門」(重要文化財)の先には、高さ5.5m・幅11.7m、推定108tの巨石「蛸石」が現われる。徳川家による築城の際には、石垣に利用するため全国の大名が領地から巨石を献上したが、蛸石は城内最大の石である。石垣の石には大名の刻印が入っており、本丸北側の刻印石広場では、全国各地の大名の刻印を確認することができる。
 大阪を代表する観光資源として、天守閣の入場は混雑することが多い。天守閣の入館券は現地でも購入できるが、よりスムーズに入場できるWebチケットの購入がおすすめ。
#

補足情報

*大阪城公園:大阪市が管轄する都市公園で、府民・市民や観光客の憩いの場として親しまれている。1924(大正13)年に「大手前公園」として開園し、天守閣を再建した1931(昭和6)年に「大阪城公園」に改称した。総面積1,056,000m2の園内には、大阪城天守閣のほか、豊臣秀吉・秀頼・秀長を祀る豊国神社が立地し、梅林・桃園・市民の森などの緑地帯や日本庭園が広がる。施設では、「大阪城ホール」「大阪城音楽堂」「大阪城野球場」、G20大阪サミット晩餐会会場にもなった「大阪城西の丸庭園 大阪迎賓館」などが配されている。また、物販や飲食などを提供する複合施設として、旧第四師団司令部庁舎をリノベーションした「ミライザ大阪城」や、和モダンの落ち着いた空間を楽しめる「ジョー・テラス・オオサカ」もある。
 大阪市は2015(平成27)年に指定管理者制度を導入し、現在は大阪城パークマネジメント共同事業体(代表企業:大阪城パークマネジメント株式会社、構成企業:株式会社電通 関西支社、讀賣テレビ放送株式会社、大和ハウス工業株式会社 大阪本店、大和リース株式会社、株式会社NTTファシリティーズ)が管理・運営にあたる。「ミライザ大阪城」「ジョー・テラス・オオサカ」なども、こうした新たなパークマネジメントの一環で整備され、来園客の利便性向上を目指している。
関連リンク 大阪城天守閣(WEBサイト)
参考文献 大阪城天守閣(WEBサイト)
「大阪府の歴史散歩 上」山川出版社
大阪市(WEBサイト)
大阪城公園(WEBサイト)

2025年03月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。