サントリー山崎蒸溜所ウイスキー館さんとりーやまざきじょうりゅうじょういすきーかん

サントリー株式会社が所有・運営する国産ウイスキーの製造工場。サントリー創業者の鳥井信治郎*が1923(大正12)年に着工、翌年から蒸溜を開始し、日本初のモルトウイスキー蒸溜所として歴史を刻んできた。
 信治郎は、大阪府と京都府境の天王山山麓に位置する山崎の地が、日本名水百選にも選ばれる「離宮の水」が湧くなど良質な水が豊富に得られるとともに、桂川・宇治川・木津川が合流する独特の地形により湿度が高くウイスキーの熟成に最適な環境であることに着目し、山崎蒸溜所の開設に踏み切った。
 JR京都線(東海道線)山崎駅・阪急京都線大山崎駅から徒歩約10分に立地。約110,000m2の敷地には蒸溜所に加え、サントリーウイスキーの歴史を展示し、テイスティングラウンジ、ショップを併設する「山崎ウイスキー館」が設けられている。「山崎ウイスキー館」の展示室では信治郎がウイスキーのブレンドの技を磨く際に愛用した机、初の本格国産ウイスキー「白札」発売初期のボトルなど、日本におけるウイスキー開発の歩みを紹介するほか、原酒が並ぶボトルライブラリーも見学できる。テイスティングラウンジには山崎ブランドをはじめとした限定品、構成原酒など約30種類のウイスキーが用意され、飲み比べが楽しめる。
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みどころ

蒸溜所見学、「山崎ウイスキー館」の入場は原則として予約が必要。見学コースは、スタッフ案内のもとウイスキー製造工程を見学し、テイスティングや「山崎ウイスキー館」入場が含まれる有料コースと、「山崎ウイスキー館」を自由に見学する無料コースが用意されており、有料のコースは抽選制となる。
 機会があれば、ぜひ、有料コース「山崎蒸溜所ものづくりツアープレステージ」に参加したい。同コース限定の蒸溜所見学コースが設定され、つくり手の作業の様子も見ることができる。テイスティングでは「サントリー シングルモルトウイスキー山崎12年」や希少なモルトウイスキー原酒を味わえる。
 一般公開しているが、蒸溜所見学はもとより、山崎ウイスキー館のみの入場に際しても、蒸溜所への入場は原則として予約制。人気が高いので、早めの予約がおすすめ。
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補足情報

*鳥井信治郎:1879~1962年。サントリー(現・サントリーホールディングス株式会社)創業者。1899(明治32)年、大阪で鳥井商店を創業し、ぶどう酒の製造・販売からスタート。1923(大正12)年、日本人に合うウイスキーの開発に着手し、1937(昭和12)年に「サントリーウイスキー角瓶」を販売、本格的な国産ウイスキーの提供に成功し、日本における洋酒の普及、産業発展に貢献した。失敗を恐れずに挑戦するべきとの思いを、「やってみなはれ」の言葉に込めて社員を勇気づけた。この言葉は、同社の創業理念としていまも受け継がれている。
関連リンク サントリー山崎蒸溜所(WEBサイト)
参考文献 サントリー山崎蒸溜所(WEBサイト)
サントリーホールディングス株式会社(WEBサイト)

2025年03月現在

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