京都鉄道博物館きょうとてつどうはくぶつかん

JR梅小路京都西駅から徒歩2分、JR京都駅からは西へ徒歩20分の梅小路公園*内に位置。敷地面積約3万m2、展示面積約2.3万m2、54両の車両を展示する日本最大級の鉄道博物館である。
 大阪弁天町にあった交通科学博物館(2014年閉館)の後継施設として、当地にあった梅小路蒸気機関車館(2015年閉館)を大きく拡張する形で整備され、2016(平成28)年、京都鉄道博物館として新たにオープンした。
 展示車両はSLから新幹線まで多岐にわたり、歴史的な価値をもつ往年の名車が揃っている。このほか体験型の展示も交えて、鉄道の歴史や仕組みなどを各種資料で紹介。幅約30m、奥行き約10mと巨大な鉄道ジオラマもある。また、旧梅小路蒸気機関車館で大人気だった「SLスチーム号」も引き続き実施。京都鉄道博物館に動態保存されているSLがけん引する客車に乗車することができる。
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みどころ

なんといっても国の重要文化財に指定されている扇形車庫と、その中に並ぶさまざまな形式の約20両のSLが壮観。車庫前の転車台も現役で活躍している。SLスチーム号は毎日運行。約500m往復し、鉄道ファンでなくとも楽しめる。また、1日の運行が終了すると、転車台に乗って方向転換し車庫に戻る様子が見られるので、時間を合わせて行きたい。
 博物館の出口ともなっている建物は、1904(明治37)年に建てられた二条駅舎を移築したもの。雰囲気のよい魅力的な和風駅舎であり、内部は蒸気機関車に関する資料を展示するほか、ミュージアムショップとなっている。
 本館3階の屋外展望デッキ「スカイテラス」からはJR京都線や東海道新幹線を一望。休憩がてら、さまざまな走行車両を見られるビューポイントとして人気がある。
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補足情報

*梅小路公園:平安遷都1200年の記念事業の1つとして、JR貨物の梅小路駅跡地に造られた都市公園である。開園は1995(平成7)年。総面積13.7万m2。京都鉄道博物館のほか、京都水族館、池泉回遊式庭園「朱雀の森」、芝生広場などがある。土・日曜、休日には明治時代の市電車両を改造した「チンチン電車」が運行。1日楽しめる空間となっている。
関連リンク 京都鉄道博物館(WEBサイト)
参考文献 京都鉄道博物館(WEBサイト)
「全国博物館総覧」ぎょうせい
「京都ミュージアム探訪」京都市内博物館施設連絡協議会
「京都府の歴史散歩 上」山川出版社

2025年05月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。