金剛能楽堂
地下鉄烏丸線今出川駅下車、 烏丸通を南へ徒歩5分のところにある。かつては四条室町にあったが、2003(平成15)年この地に移転した。その際、約130年にわたり使用されてきた能舞台をそのまま移築。最新の設備を備えた能楽堂の中に、19世紀に造られた能舞台が収まるという、新旧が入り交じる独特の空間となっている。座席数は、定席1階378席、2階34席、補助席約80席。年10回定例の「金剛定期能」のほか、1月3日の「金剛流謡初式」、8月16日の「大文字送り火能~蝋燭能~」といった季節の催しなど、様々な公演が催される。
金剛流は鎌倉時代、奈良県斑鳩町の法隆寺に仕えた坂戸座がルーツ。室町初期には大和猿楽四座*の一つとなり、のちに金剛座(金剛流)を名乗った。能楽シテ方五流*のうち四流が東京に拠点を置く中で唯一京都を本拠地とする流儀である。現宗家は、1998(平成10)年に金剛流二十六世宗家を継承した金剛永謹(ひさのり)。現在の能楽界を代表するシテ方の一人で、2023(令和5)年に重要無形文化財「能楽」各個指定保持者(人間国宝)に認定されている。
金剛流は鎌倉時代、奈良県斑鳩町の法隆寺に仕えた坂戸座がルーツ。室町初期には大和猿楽四座*の一つとなり、のちに金剛座(金剛流)を名乗った。能楽シテ方五流*のうち四流が東京に拠点を置く中で唯一京都を本拠地とする流儀である。現宗家は、1998(平成10)年に金剛流二十六世宗家を継承した金剛永謹(ひさのり)。現在の能楽界を代表するシテ方の一人で、2023(令和5)年に重要無形文化財「能楽」各個指定保持者(人間国宝)に認定されている。

みどころ
宗家金剛永謹の芸風にみるように、金剛流は豪快さと優美さを併せ持ち、その芸風をして「舞金剛(まいこんごう)」といわれる。また、金剛家が所蔵する能面・能装束に名品が多いことで知られ、「面金剛(おもてこんごう)」ともいわれている。
明治時代に造られた能舞台は年季が入り、舞台正面の鏡板に描かれた老松がその歴史を伝えているかのようである。その能舞台で貴重な名品を用いて演じられる能は華やかで美しく、見応え充分だ。
明治時代に造られた能舞台は年季が入り、舞台正面の鏡板に描かれた老松がその歴史を伝えているかのようである。その能舞台で貴重な名品を用いて演じられる能は華やかで美しく、見応え充分だ。

補足情報
*大和猿楽四座:室町時代初期に大和国(奈良県)で活動していた猿楽の座(劇団)。円満井座(えんまんいざ)、外山座(とびざ)、坂戸座(さかどざ)、結崎座(ゆうざきざ)を指す。後にそれぞれ金春流、宝生流、金剛流、観世流と改称され、現在の能楽シテ方流儀の礎となった。
*能楽シテ方五流:金春流、宝生流、金剛流、観世流、喜多流。
*能楽シテ方五流:金春流、宝生流、金剛流、観世流、喜多流。
関連リンク | 金剛能楽堂(WEBサイト) |
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参考文献 | 金剛能楽堂(WEBサイト) |
2025年05月現在
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