常楽寺
JR草津線石部駅の南方約4km、阿星山の北麓にある。湖南三山の一つ。広い境内にどっしりとした本堂*と三重塔*がおちついた雰囲気で立つ。
和銅年間(708~715)に元明天皇の勅命により、良弁*が開基した「阿星寺五千坊」の中心寺院として建立され、紫香楽宮(742~745)の鬼門鎮護として栄えた。平安~鎌倉時代には、皇室の帰依を受けて寺運は隆盛になる。
1360(延文5)年に火災で全焼したが、その年、観慶らによって再興された。現存の本堂である。本堂内には、秘仏である木造千手観音坐像が中央の厨子内に安置され、火災の難を逃れた二十八部衆*の群像が並び荘厳である。
三重塔は応永7年(1400)頃再建された。塔は本来仏舎利を安置するのだが、須弥壇には釈迦如来坐像が安置されている。
和銅年間(708~715)に元明天皇の勅命により、良弁*が開基した「阿星寺五千坊」の中心寺院として建立され、紫香楽宮(742~745)の鬼門鎮護として栄えた。平安~鎌倉時代には、皇室の帰依を受けて寺運は隆盛になる。
1360(延文5)年に火災で全焼したが、その年、観慶らによって再興された。現存の本堂である。本堂内には、秘仏である木造千手観音坐像が中央の厨子内に安置され、火災の難を逃れた二十八部衆*の群像が並び荘厳である。
三重塔は応永7年(1400)頃再建された。塔は本来仏舎利を安置するのだが、須弥壇には釈迦如来坐像が安置されている。

みどころ
湖東三山が定着したこともあり、あやかって、2004年10月湖南市が誕生した翌年、湖南市で国宝の三ヵ寺、常楽寺、善水寺、長寿寺が湖南三山を立ち上げた。三ヵ寺とも天台宗の古刹で国宝の本堂、御本尊は国指定重要文化財で多くの重要文化財の仏像をもつ。
常楽寺は2006年から植樹した380本8種類のモミジが国宝本堂と三重塔を美しく彩る。また、三重塔を見下ろす散策路からの絶景が、2023年滋賀の眺望景観ビューポイントに選ばれた。
常楽寺は2006年から植樹した380本8種類のモミジが国宝本堂と三重塔を美しく彩る。また、三重塔を見下ろす散策路からの絶景が、2023年滋賀の眺望景観ビューポイントに選ばれた。

補足情報
*本堂:正面七間、側面六間、単層、入母屋造、桧皮葺。内陣と外陣に分かれた大きな堂で、外観は正面の柱間に格子造の蔀戸をはじめ、左右両端には連子窓、二手先の組物がある和様である。本堂前には石燈篭が立つ。
*三重塔:本堂の向かって左に登ると山腹に、三間四方、本瓦葺の三重塔が立つ。1400(応永7)年、室町初期の再建。高さ22.8m。内部は天井、柱などに極彩色の釈迦説法図などが描かれ、四方には板壁画が残る。
*良弁(ろうべん):奈良時代の僧。東大寺初代別当。石山寺建立にも関わる。
*二十八部衆立像:国指定重要文化財。中央の厨子を挾んで、雛段式に14体ずつに風神、雷神を加えて並ぶ。いずれも寄木造、玉眼で鎌倉時代のものである。1981(昭和56)年、3体盗難にあい、1985(昭和60)年、そのうちの1体が見つかり戻る。
*三重塔:本堂の向かって左に登ると山腹に、三間四方、本瓦葺の三重塔が立つ。1400(応永7)年、室町初期の再建。高さ22.8m。内部は天井、柱などに極彩色の釈迦説法図などが描かれ、四方には板壁画が残る。
*良弁(ろうべん):奈良時代の僧。東大寺初代別当。石山寺建立にも関わる。
*二十八部衆立像:国指定重要文化財。中央の厨子を挾んで、雛段式に14体ずつに風神、雷神を加えて並ぶ。いずれも寄木造、玉眼で鎌倉時代のものである。1981(昭和56)年、3体盗難にあい、1985(昭和60)年、そのうちの1体が見つかり戻る。
関連リンク | 常楽寺(WEBサイト) |
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参考文献 |
常楽寺(WEBサイト) 滋賀びわ湖観光情報(公益社団法人びわこビジターズビューロー)(WEBサイト) 『湖南三山 天台宗 阿星山常楽寺』資料 |
2025年04月現在
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