御上神社みかみじんじゃ

延喜式内社で社格は旧官幣中社である。ご祭神は天之御影命であり、紀元前285(孝霊天皇6)年6月18日に三上山に天降ったといわれ、718(養老2)年3月15日に藤原不比等(ふじわらのふひと)が勅命によって現在地に社殿を造営したと伝えられている。金工鍛冶の神として崇敬され、また武神としても源頼朝をはじめ、武家の尊崇を集めた。
 神社は、JR東海道本線野洲駅より南へ、国道8号線に接し、ご神体山である三上山は、国道を挟んだ向かいに見える。
 深い老樹の中に延びる参道を経て、楼門(国指定重要文化財)をくぐると優雅な拝殿(国指定重要文化財)、千木(ちぎ)のそびえる本殿(国宝)が棟を並べる。摂社である若宮神社(国指定重要文化財)と三宮神社が本殿の左右につづいている。社宝の木造相撲人形(県立琵琶湖文化館に寄託)は高さ約20cm、冠を着けた束帯(そくたい)姿の行司と取組中の力士からなり、鎌倉時代の作である。
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みどころ

本殿は仏殿を思わせる三間四方、入母屋造で向拝(こうはい)をもち、鎌倉時代の建立と推定される。ゆるやかな檜皮葺の屋根の線がきわめて美しく、千木と鰹木(かつおぎ)を載せている。回縁の束下(つかした)の蓮弁反花の礎石が珍しい。拝殿は本殿同様に三間四方の入母屋造、檜皮葺で、四面とも吹き放ちとし、鎌倉時代の建立とされている。
 10月スポーツの日に行われる秋祭りは、ずいき祭(重要無形民俗文化財)とよばれ、ずいき(サトイモの茎)で作られた神輿が、五穀豊穣を感謝して奉納されるという、珍しい祭である。
関連リンク 御上神社(WEBサイト)
参考文献 御上神社(WEBサイト)
滋賀・びわ湖 観光情報(公益社団法人びわこビジターズビューロー)(WEBサイト)びわこ
野洲市観光なび!(野洲市観光物産協会)(WEBサイト)
『滋賀県の歴史散歩 上』滋賀県歴史散歩編集委員会 山川出版社

2025年04月現在

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