宇治山田駅うじやまだえき

近畿日本鉄道の山田線の駅。伊勢神宮への最寄り駅として1931(昭和6)年に建設され、国の登録有形文化財に指定されている。その前年に開催された「御遷宮奉祝神都博覧会」の会場跡地に開設された。建設当時の面影を、今でも残しており、繊細な装飾とあいまって優美な形態の駅*である。第1回「中部の駅百選」にも選ばれている。
#

みどころ

外壁はテラコッタで飾られ、内部のコンコースは広々として二階までの吹き抜けがあり、団体待合室やショッピングモール「Time’s Placeうじやまだ」 など伊勢神宮の参詣客へ対応したつくりとなっている。また、皇族や内閣総理大臣などVIPの伊勢神宮参拝の際の乗降駅としても使われている。
 かつて山田駅(現・伊勢市駅)前を起点とし、内宮までと二見までの路線・神都線(しんとせん)があったが、1961(昭和36)年に廃線となった。現在は、伊勢市駅で下車して外宮を参拝し、バスで内宮へ移動し、内宮参拝後はバスで宇治山田駅へ向かうコースがよく利用されている。
#

補足情報

*優美な形態の駅:駅舎の設計は当時鉄道省建築課長の久野節である。2019(平成31)年3月、駅横の高架下に「うじやまだ駅前横丁」がリニューアルオープンしている。