多度大社たどたいしゃ

養老鉄道「多度駅」から徒歩約20分。太古より神体山と仰がれてきた多度山の麓に鎮座する。
 社殿の創建は、5世紀後半の雄略天皇の御代と伝えられる。落葉川に架かる橋を渡ると、左に本宮、右に別宮があり、本宮に天津彦根命(あまつひこねのみこと)、別宮にその御子神の天目一箇命(あめのまひとつのみこと)を祀る。天津彦根命は、伊勢神宮に祀る天照大御神の御子神、天目一箇命は孫神にあたることから伊勢神宮との関係も深く、北伊勢大神宮とも言われている。「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片参り」と古くから謡われ、伊勢参宮の折には参拝に訪れる習わしが現在でも残っている。
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みどころ

多度祭*の上げ馬神事は、人馬一体となり境内にある上げ坂を駆け上がる躍動的な祭りである。白馬が幸せを運んでくるという「白馬伝説」もあり、一年の幸せを願う参拝者も多く訪れる。
 多度大社は馬にゆかりの深い神社であることから、御朱印には「左馬」の印が押されている。左馬は福を招く、商売繁盛、金運上昇、千客万来など縁起の良い文字と言われている。
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補足情報

*多度祭:毎年5月4日・5日に行われる多度大社の例祭で、上げ馬神事や流鏑馬神事などが奉納される。上げ馬神事の起源は南北朝時代といわれ、三重県無形民俗文化財に指定されている。