名古屋港水族館なごやこうすいぞくかん

地下鉄名港線「名古屋港」駅下車。徒歩5分にある。展示生物約500種、50,000点が、北館と南館とに分かれた飼育展示で観察できる。
 北館*では、陸上の人間の地位に匹敵するといわれる海洋の生活者であるクジラ類を、その進化の歴史とともに紹介する。クジラの骨格標本数は日本有数である。シャチやベルーガのトレーニング、イルカのパフォーマンスなどのイベントも行われている。
 南館*では、名古屋港ガーデンふ頭に係留されている「南極観測船ふじ」がかつて南極へ向かった際のコースをたどる。まず「日本の海」、続いて深さ200m以上の深海の世界を紹介する「深海ギャラリー」、「赤道の海」、「オーストラリアの水辺」、「南極の海」と、さまざまな水域で暮らす生き物たちを観察することができる。
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みどころ

水族館の入り口を入ると、正面にイルカたちが泳ぎ回っている。大きな水槽のガラス越しにイルカ・シャチのかわいい姿が飛び込んでくる。子供たちは、しばらく立ち尽くし、その場を離れないだろう。
 イルカやペンギン、ウミガメ、クラゲなど水族館で人気の生き物たちに加え、クジラの骨格標本や、深海生物の液浸標本、生きたサンゴの展示など多種多様な展示になっている。なんどもリピーターで訪れて、規模の大きい同館の全貌を把握したい。初めての人は、限られた時間内で、何を見るかを、あらかじめ検討してから訪れるとよい。観覧途中か最初に、横22m、縦12mの巨大スクリーンのある南館の「シネマ館」に立ち寄るのをすすめたい。※シネマ館の上映期間は限られているので、公式HPで確認を。
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補足情報

*北館:シャチ、バンドウイルカ、カマイルカの美しくかつ迫力ある泳ぎをガラス越しに観察できる。「オーロラの海」では、北極周辺で暮らすベルーガ(シロイルカ)の優雅な泳ぎを見たり、カナリアのような美しい鳴き声を聞いたりすることができる。「進化の海」では、陸地で暮らしていた哺乳類が現在の海の中で暮らす鯨へと進化する過程を展示する。貴重な化石のレプリカやクジラの骨格標本をみることができる。
*南館:「日本の海」では、マイワシのトルネードが見られる黒潮大水槽、泳ぐ魚たちを下から観察できるトンネル水槽、名古屋港で暮らす小さな生き物をカメラで観察するマイクロアクアリウムと続く。次の「深海ギャラリー」では、節足動物の中で世界最大といわれるタカアシガニやサメの仲間といった生体展示の他、標本やジオラマなど様々な手法で深海とそこに生きる生き物たちを紹介している。「赤道の海」では、オーストラリアの世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフをモチーフにした、およそ150種1,000匹の魚たちがくらす1階から3階にわたって貫くサンゴ礁大水槽、非常に難しいサンゴの飼育に挑戦しているライブコーラル水槽、サンゴ礁の疑問に答えるサンゴクローズアップ水槽とサンゴに関して充実した内容になっている。さらに「赤道の海」には、ウミガメたちが泳ぎ続けられるようにドーナッツ型に設計されたウミガメ回遊水槽がある。水槽にはウミガメが上陸できる人工砂浜が併設されており、館内での繁殖にも成功している。生まれた子ガメの成長が観察できる水槽も設置されている。「オーストラリアの水辺」では、タマシダ、リュビンタイ、3mの長さにもなるヤマサキカズラなど現地で生息する植物を使い亜熱帯の水辺を再現。ブタバナガメなどカメの仲間やアロワナの仲間のノーザンバラムンディなどの魚類を見ることができる。「南極の海」では、日本で唯一ナンキョクオキアミを常設で展示し、氷点下で生き抜く魚たちがつくる南極の生態系を紹介している。ペンギン水槽では、世界最大のエンペラーペンギンをはじめ、南極やその周辺に生息する4種類のペンギンを観察できる。1階の「くらげなごりうむ」では、約11種500点ものクラゲが観察でき、併設の「クラゲラボ」では、稚クラゲから成体クラゲになるまでの成長過程を観察することができる。