八百富神社やおとみじんじゃ

JR東海道本線蒲郡駅から徒歩15分。平安時代の1181(養和元)年の創建。三河の国司であった藤原俊成が、江州竹生島から弁財天を勧請した神社。竹島弁天の名で知られ、『三河雀』には、江の島、竹生島、厳島などとともに、日本七弁財天の中にあげられている。祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)で、開運、安産、縁結びの神として、古くより世に知られている。
 4つの境内社を含めて神社は無人の竹島*にあり、島全体が神域となっている。陸地とは長さ387mの橋で結ばれている。
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みどころ

島は楕円形をした高さ24mの小丘陵をなし、本来の自然植生が残されている。キノクニスゲ・クスノキ・タブノキなど65科238種類にのぼる暖帯植物の常緑広葉樹におおわれる社叢林は国の天然記念物の指定を受けている。
 遠望すると海にかわいらしく浮かんでいる。橋がアクセントになっていてよい。島の周囲は620mで、遊歩道がめぐらされている。
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補足情報

*竹島:島へは長い間渡船による参拝が行われていたが、1932(昭和7)年に、名古屋の繊維問屋の滝信四郎が私費で架橋し、陸地側と結ばれた。滝は島の対岸に1912(明治45)年に料理旅館の常磐館を、1934(昭和9)年に、蒲郡ホテルを建設するなど、蒲郡の観光に大きく貢献した。
関連リンク 八百富神社(WEBサイト)
参考文献 八百富神社(WEBサイト)
がまごおりナビ(蒲郡市観光協会)(WEBサイト)
文化財ナビ愛知(愛知県)(WEBサイト)
あいち観光ナビ(一般社団法人愛知県観光協会)(WEBサイト)
『愛知県の歴史散歩 下』愛知県高等学校郷土史研究会=編 山川出版社

2024年04月現在

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